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体力をつけるためには?❼

❼ 「お弁当」をつくる  ー愛情をこめつつ、手間は少なく
 子どもたちはお弁当の時間、つくってくれた家族の話をすることが多いといいます。お弁当は、一緒に食卓を囲めないときの家族の絆。子どもはそれをお弁当を食べながら感じているのです。とはいえ、忙しい朝のお弁当づくりは負担に感じるもの。愛情はこめながらも、できるだけ負担なくつくりたいところです。そのためには、お弁当のパターンを決めておくと便利です
賢く「お弁当」をつくるにはどうすればいい?
(1)ちょうどいい量をバランスよく詰める
 管理栄養士の牧野氏は、「詰める割合は、表面積を主食:主菜:副菜=2 :1:1にするのが基本」だといいます。弁当箱は、幼児は300〜400ml、小学校低学年なら500〜600ml、高学年なら600〜700mlの容量のものを勧めています。弁当箱のサイズが1ml分大きくなると、入るお弁当のエネルギーも約1kcal増えるので、弁当箱のサイズ(ml)は必要なカロリーの量(kcal)とほぼ同じです主食はパンでもよいのですが、ごはんはパンに比べて脂質が少なく塩分がないため、よりヘルシーです。できればごはんを詰めることを基本にします。
(2)彩りは5色を目安に
 小さな子どもほど「目で食べる」といい、色は子どもの食欲を剌激します。5色というとハードルが高そうですが、卵焼きやゆでたサツマイモ(黄)、ブロッコリーや枝豆(緑)、プチトマトや梅干し(赤)で3色。あとは肉(茶)を焼いて、ごはん(白)があれば5色になります。
(3)「調理法と味の掛け合わせ」でバランスを整える
 どうしてもパターンが限られてしまうといった「おかずのマンネリ化」を解消するには、「調理法と味の掛け合わせ」で工夫ができます。「調理法と味付けをさまざまに組み合わせると、エネルギー、塩分のバランスを整えやすい」と牧野氏は次のように具体的な掛け合わせを勧めています。
(4)冷凍食品を使う
 冷凍食品も便利に活用できます。お弁当づくりで最も重要なのは、手づくりにこだわることよりも、主食、主菜、副菜のバランスです。おかずがそろわないときやつくる時間がないときは、冷凍食品を取り入れてバランスを整えます。冷凍食品を買うときは、いつも同じものではなく、メーカーを変えたり、いろいろなおかずを選ぶようにします。「いったん解凍されると霜がついて味が落ちるので、一度開封したら賞味期限にかかわらず早めに使い切ってしまうこと。使い切らないときはすぐに冷凍庫にしまいます。ブロッコリーや青菜は、自分でゆでて冷凍するより、冷凍食品のほうがおいしく食べられます」(牧野氏)
(5)自家製冷凍食品をつくりおきする
 牧野氏によると、晩ごはんにつくるしょうが焼きや焼き魚、ハンバーグなどは、多めにつくってお弁当用に冷凍しておくと便利だそうです(『冷凍・冷蔵がよくわかる食材保存の大事典』 池田番店)。全部味付けをし、火を通してから冷凍し、使うときは電子レンジで再加熱します。冷凍のまま加熱してもいいですが、前の晩から冷蔵庫でゆっくり解凍しておくと、朝温めやすくなります
(6)汁物は保温ジャーを活用する
 カレーやシチュー、おでん、麻婆豆腐、豚汁などは、朝温めなおして保温ジャーに入れておくと、お昼にはちょうど食べごろになっています。ただし、「一度開けると中の温度が下がり、菌が繁殖しやすくなるので、開けたらすぐに食べきるように子どもに伝えておきます」 (牧野氏)
(7)汁気のあるものは容器を分ける
 牧野氏によると、お弁当が傷む原因は「高上にのせるようにします。お弁当に定番の副菜であるプチトマトやブロッコリーも、キッチンペーパーで水分をふきとってから入れます。卵は半熟ではなく、しっかりと火を通します。丼として食べたいときには、汁気を含む具は別容器に入れておき、食べるときにごはんの上にのせるようにします。お弁当の定番の副菜であるプチトマトやブロッコリーも、キッチンペーパーで水分をふき取ってから入れます。卵は半熟ではなく、しっかり火を通すそうです。
(8)冷凍デザートで保冷する
 保冷対策が必要なのは夏だけではありません。外が寒い時期でも室内は暖かく、とくに暖房近くでは温度が高くなり、菌が繁殖しやすくなります。牧野氏は「デザート用にゼリーや果物を他の容器に入れて凍らせておくと、保冷剤代わりに使える」とアドバイスします。冷凍する果物としてはグレープフルーツな どのかんきつ類(皮は取り除く)、皮付きで食べられるぶどうや、缶詰の果物も使えます。