日誌

学力をつけるためには?❹

書く①  -「書く」ことを好きになる

まだ脳が発達段階にある子どもにとって、「書くことが脳の働きに重要な影響を与える」という研究が進んでいます。インディアナ大学の脳科学者、カリンジェームズ教授は、乱雑であっても文字を書くことそのものが脳内のネットワークを活性化し、子どもたちが学ぶうえで役に立つといっています。また近年、SNSの普及で「いつでもどこでもすばやく」メッセージがやりとりされるようになり、日常的にやりとりされる文章がどんどん短くなっています。文章を書くこと自体に苦手意識を感じている子も少なくありません。だからこそ小さなころから、文字を書くこと、文章を書くことの楽しさ、喜びを知ることが大切です。

 

書くことを『好き』になるにはどうすればいい?

(1)ていねいに書く

自分が書いている言葉や文章に気持ちが向かうよう、字をていねいに書く習慣をつけます。幼児教育専門のフロリダ国際大学のローラダインハード准教授によれば、文字がうまく書けるようになることと、学カアップには相関関係があるそうです。字がうまいと先生が答案を読みやすいという理由もあります が、字がうまく書けない子は、文字を書くこと自体に意識が集中してしまい、自分が書く内容に注意が向かないからだといいます。

(2)何か書けたらまずほめる

子どもが文章を書いたときに、「こんな文章じゃ何を言っているのかわからないよ」「もうちょっと何か書いたら?」など、ネガティブな声かけをすると、書くことが苦痛になってしまいます。「よく書けたね」「すごいね」「こんな言葉知っていたの」など、いいところを認めてあげると、「もっと書いてみたい」という意欲が湧いてきます。

(3)書けないときは聞いてあげる

宿題で作文が出ても、何を書いていいかわからない。そんなときは、テーマに関連した質問を大人が投げかけることで、発想を広げてあげます。

いちばん楽しかった/うれしかった/おもしろかった/感動した/悔しかったことはなに?

〇〇のときはどんな気持ちだった?

どうしてうまくいったと思う?

なぜ〇〇のときにがんばれたのかな?

次はどんなことがやりたい?

上記のような問いを投げかけて、子どもの答えをメモしてあげると、キーワードが見つかって書きやすくなります。