日誌

学力をつけるためには?⓱

⓱「優先順位」をつける  一やることリストで行動を整理する
私たちはつい、やりたいことを優先し、やるべきことを後回しにしてしまいます。子どもならなおのこと「やりたいことが最優先!」に決まっています。そもそも子どもは「優先順位」とは何かさえわかっていません。そこで、鳥取大学の応用行動分析学者である井上雅彦教授は、毎日やることを「ふせん」を使って整理し、見える化することで、 優先順位がつけやすくなるとアドバイスしています。

「優先順位」をつけるにはどうすればいい?
(1)時間帯ごとに区切る
まず、時間帯を「朝・昼・夜」に区切って考えます。それぞれの時間帯に子ども自身がやりたいこと、やったほうがいいと思っていることをすべてふせんに書き出していきます。
(2)「必ずやること」と「やりたいこと」に分ける
1つのふせんには1つの行動を書きます。 洗顔、歯みがき、食事、入浴、宿題、計算、漢字ドリルなど、「毎日必ずやること」と、友だちと遊ぶ、ゲー厶をする、本を読む、テレビを見るなど、「時間があればやりたいこと」を色で分けます(例:必ずやることはピンク色、やりたいことは緑色、など)。
(3)「必ずやること」ばかりで埋めない
学年が上がるにつれ、習い事が増えて帰宅時間が遅くなり、さらに家でもいろいろなことをやらせようとすると、子どもが「やりたいこと」をする時間がなくなってしまいます。
スタンフォード大学教育学大学院の上級講師で若者の成功や動機付けが専門のデニス・ポープ氏は、「幼い子どもは、毎日放課後の決まった時間に『遊びの時間』が1時間必要だ」と語っています。遊びが脳を活性化し、子どもの創造力や共感力も高めることはすでに実証されています。あれもこれもやらせよ うとする前に、優先的に自由な時間を確保することが大切です。
(4)マグネットシートを使って達成感を
毎日のリズ厶が整ってきたら、ふせんではなく、両面が磁石になっているマグネットシートで、子どもと一緒に「やることリス卜」をつくってみます。100円シヨップでは、カラフルなマグネットシートが売られています。マグネットシートもふせんと同じように「必ずやること」と「やりたいこと」を色で分け、ふせん の内容をそのまま書き込みます。
マグネットシートは裏も使えるので、裏には「やったね!」「できた!」といった言葉やニコニコマークなどを描いておき、1つ終わるたびにひっくり返すようにすると達成感を覚えやすくなります。こうした子ども向けの「やることリスト」は、多くの親御さんが工夫を凝らして実践されているようで、インターネットで「子ども計画ボード」などと検索すると、たくさんのアイデアが公開されていて参考になります。