日誌

算数の苦手な子のために(計算すること)part5

 例えば、7+8を考えると、タイプによって以下の2つの方法を考えます。継次処理優位(情報を1つずつ系列的かつ時間的に処理する能力が高い)あるいは聴覚認知優位のタイプの子どもの場合は、10の合成分解や10の補数関係を軸にした半具体物の操作を行わせます。

 視覚認知優位、同時処理優位(複数の情報を全体的かつ空間的に処理する能力が高い)の子どもには、5の合成分解や5の補数関係を軸にした半具体物の操作を行うことで計算のしかたを理解させます。

 今、2年生は九九を覚えていますが、九九を覚える方法として、九九を唱えて覚えるという優れた手法があります。見ることよりも聞いたことを覚えやすい聴覚優位な子や継次処理が優位な子には、「九九を唱える」という方法は有効です。

 しかし、聞くことよりも見たことを覚えやすい視覚優位の子や同時処理優位の子には、言わせて覚えさせることは有効ではありません。九九表のような2次元空間に九九の計算式の情報を全体的に示す方法で覚えることができます。例えば、「右端の縦の列は、どんな式が並んでいるかな?」「斜めには、どんな式が並んでいるかな?」などと、どの式がどの辺りにあるのかをじっくり観察させ、場所で覚えることが適しています。