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子どものつまずきを考える① 中学年の壁
7月28日(火)に開催された家庭教育学級の資料を紹介します。子どものつまずきを考えるものです。夏休みに入りましたので、つまずきを越えらるようにしていきたいと思いますので、考えていただき機会にしたいと思います。その中で、特に中学年の壁を紹介いたします。
1 中学年の壁
生まれてから小学校を卒業するまでに、3つの壁があると言われています。小学校では、中学年の壁で9歳の壁や10歳の壁と言われ、なぜ、この時期の子どもたちの前に壁が立ちふさがってしまうのか、あるいはそう感じてしまうのか?認知発達の上で、大きな変化が起きています。
1つ目は、生後10カ月から1歳頃で、乳児は目や、耳、鼻、舌、皮膚の五官を使って、外の世界を知ろうとします。頭の中で「イメージ」と「記憶」が誕生し、想像力を働かせてイメージを作り出し、いわゆる「ごっこ遊び」や「見立て遊び」ができるようになります。
2つ目は、5歳後半から6歳頃にプランの力や因果推論の能力、さらに自分の中にもう一人の自分が出現するメタ認知の働きが連携協働するようになります。想像力を働かせてイメージを作り出し、現実的なモデルを構成できるようになるということです。今までの「ごっこ遊び」とは大きく変化して、「ごっこ遊び」の世界と現実の世界を常に行きつ戻りつするようになります。子どもは「ごっこ遊び」をしながら、もう一人の自分が心の中に出現して「ここはこうしたほうがいい」といった調整ができるようになります。
このような中で、子どもたちは小学校入学を迎えます。学校生活に無理なく適応できるように、本校でも非常勤講師を置いて、なめらかに学校生活に慣れさせていくことに力を尽くします。
そして、3つ目の中学年の壁(9歳の壁、10歳の壁)が立ちはだかります。学校での学習内容も一気に難しくなります。自分の五官を使い、実際に体験した具体性のある範囲の学習でしたが、この頃から「抽象的思考」という新たな考え方が求められます。例えば算数なら、「今までの学習は両手の指を使えば何とか数えることができたのに、どうもそれだけではいけないらしい」「九九を唱えるだけでなく、「位取り」とか「分数」とか「割合」とか、初めて聞くことばかりだ」「今までとはちょっと違う。何か別のやり方を利用しなければ解くことができなみいたい」と気づくのです。具体的な体験と抽象的思考がうまく結びついて、早いうちに理解できることもあります。しかし中には、どうしても結びつけることに苦戦して、脚踏みしてしまう子どももいるのです。(つづく)
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