日誌

算数の苦手な子のために(計算すること)part4

 計算の困難は、小さい数の計算(暗算)の問題と大きな数の計算(筆算)の問題に分けられます。小さい数の計算(暗算)は、和が20までのたし算・ひき算、九九の範囲のかけ算・わり算を指します。一方、大きい数の計算は、それらの範囲を超える計算(筆算で答えを導き出す計算)を指します。

 マクロウスキーは、暗算には「数的事実」が関係し、筆算には「計算手続き」が関係していると言っています。

 「数的事実」とは、たし算、ひき算、かけ算、わり算における基本的な数の関係をいいます。例えば、以下のような数の組み合わせです。

  7+8=15、15-7=8ならば(7,8,15)

  2×7=14、14÷7=2ならば(2.7.14)

 暗算では、このような数的事実が計算のときに正確に記憶され、保持され、引き出されなければなりません。暗算に問題のある子どもは、ブロックなどの具体物を操作して計算のしくみを理解するところでの問題、頭の中でイメージ操作するところでの問題(ワーキングメモリに関係)、シンボルの組み合わせ(数的事実)の記憶に関する問題などが考えられます。