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おすすめの本より㉗

Q:人はどうして人を殺すの?

A:「種保存の本能」が働いていない人が人を殺すんだ?

解説:「人間は“種保存の本能"が働いていない動物」

多くの動物のオスは、縄張りやメスの取り合い、権力争いで戦う場がたくさんある。ケンカをして、どちらかが負けを認めて、敗北のサインを出すか、その場から逃げるなどでその戦いは終わる。勝ったオスは、敗北のサインが出たら攻撃をやめて、相手の命を奪うまで攻撃はしないものだ。ボス猿は負かした猿を殺すまでケンカはしないよね。

これを動物行動学者のコンラート・ローレンツは「攻撃の儀式化」と言ったんだけど、人間だけは相手を殺してしまうこともある。「人間は本来あるはずの、種族が絶滅しないための、“種保存の本能"が働いていない動物」だとローレンツは言ったんだ。人間の攻撃性と攻撃性がなくならい限り、戦争はなくならないとローレンツは主張した。本能や感情を理性でコントロールするのが人間のはずなのに、悲しいよね。