西小学校のスローガンは、「 全力・挑戦・ありがとう」 です。
自己肯定感をつけるには?❼
❼家族の「一戦力」にする ―まかせて、感謝する
内閣府は令和元年版『子供•若者白書』の中で、「日本の若者の自己肯定感の低さには、自分が役に立たないと感じる自己有用感の低さが関わっている」と分析しています。かつての日本では、子どもも家族の重要な一戦力でした。祖父母や親を助けるために弟や妹の面倒を見たり、子どもたちが家事労働を積極的に引き受けないと手が足りないほどでした。
しかし、いまの子どもたちには、「誰かの役に立つ」機会が減っています。両親ともに働く家庭が増えて、親は仕事と家庭の両立に多忙を極め、子どもたちもまた、習い事などでスケジュールが埋まった忙しい生活を送っています。子どもの社会參画を支援するNPO法人コヂカラ•ニッポンの林田香織理事は、「親に余裕がなくなっている現代の日本では、子どもの出番は意識しないとつくることができない」といっています。忙しい親にとっては、子どもに手伝わせるより自分でやったほうが早いことも多いものです。ですが、子どもにとってお手伝いは「誰かの役に立つ」ことのできる責重な機会です。お手伝いは、子どもの自己肯定感を育める大切な体験なのです。
どうやって家族の「一戦力」にする?
(1)子どもに頼れる家事はたくさんある
掃除•洗濯•料理のほかにも、家事はたくさんあります。むしろ家事の約8割は「名もなき家事」と呼ばれているものです。大和八ウスエ業がまとめた「名もなき家事」トップ10には、「玄関で脱ぎっぱなしの靴を揃える」「トイレットペーパーの補充•交換」「脱いだ服を洗濯カゴに入れる」「オモチヤの片づけ」など、子どもでも十分に力を発揮できる仕事がたくさん並んでいます。こうしたこまごまとした家事は、すべて親が抱えこむのではなく、子どもにも分担させます。
「名もなき家事」ランキング
第1位 裏返しに脱いだ衣類・丸まったままの靴下をひっくり返す作業
第2位 玄関で脱ぎっぱなしの靴の片づけ・下駄箱へ入れる/靴を揃える
第3位 トイレットペーパーの補充・交換
第4位 服の脱ぎっぱなしを片づける・クローゼットにかける/
脱ぎ捨てた服を回収して洗濯カゴへ入れる
第5位 食事の献立を考えること
第6位 飲み終わったコッブやペットボトル・空き缶を片づける/洗う
第7位 子どもが散らかしたオモチャなどの片づけ
第8位 シャンプー・洗剤・八ンドソープなどの補充・詰め替え
第9位 資源ゴミの分別・仕分け
第9位 お風呂や洗面台の排水溝にたまった髮の毛を取り除く/
お風呂の排水溝の掃除・網替え
(2)子どもにまかせる
子どもにお手伝いをさせたときに、親が手や口を出したり、誘導したりしてしまうと、子どもが達成感を味わえなくなります。失敗したり、途中でくじけたりするのも成長のための経験です。つい口出ししたくなる気持ちを抑え、思いきってすべてをまかせて子どもなりに試行錯誤する様子を見守ります。子どもは自分で対処できると、自分の能力に不安がなくなり、自信をもてるようになります。
(3)社会のルールや危険なことを教える
ゴミの分別•仕分けといった社会のルールや、刃物、火の扱いなどはきちんと教えておきます。とくに、子どもの安全に関わることは、間違った道具の使い方をしていないか、燃えそうなものが近くにないかなど、目を離さないように注意して見守ります。
(4)感謝を伝える
「よくできたね」とほめるのではなく、「ありがとう」「助かった!」と言うと、自分は人の役に立っているんだという自己有用感が高まります。また、子どもの手伝う様子をよく観察して、「〇〇が好きなんだね」「××が得意だね」などと声をかけてあげます。こうして親が認めてくれることでも、子どもの自己肯定感は高まります。
栃木県鹿沼市上日向606
電話 0289-62-3424
FAX 0289-62-3514
アクセスは下のQRコードをご利用ください。