西小学校のスローガンは、「 全力・挑戦・ありがとう」 です。
コミュニケーション力をつけるためには?❷
❷「聞く力」を身につける
SNSなどを通じたバーチャルなコミュニケーションが一般化し、目の前にいる相手の話をじっくり聞く機会が減っています。しかし、「聞く」ことは、人の話に集中し、よく理解するための重要なスキルです。子どもは、「聞く力」を身につけることで、以下のようなさまざまな力を育むことができます。
・学力:「聞く→わかる→楽しい→もっと知りたい→聞く」という学びの好循環が生まれます。
・表現力や語彙力:音声を敏感に聞き取る力は子どもの頃のほうが優れており、成長とともに失われていきます。子どもの頃から聞く力があれば、耳から新しい表現や言葉をキャッチしてどんどん習得していくことができます。
・集中力:落ち着いて相手の話を聞くことで、集中力が養われます。
・我慢強さ:相手の話の途中で口を挟んだり、無視したりせずにしっかり耳を傾けることで、我慢強さも身につきます。
・共感力:子どもは自分の気持ちをわかってもらいたい思いが強く、相手を理解することはまだ得意ではありませんが、話を聞く習慣をつけることで、相手の気持ちを理解できるようになっていきます。
1 「聞く力」はどうやって育てる?
(1)親が子どもの顔を見て話を聞く
子どもが話しかけてきたときは、背中を向けたまま聞くようなことはせず、向き直って、子どもの顔を見ながら話を聞きます。「子どもが育つ魔法の言葉」の中に、「子どもは親を手本にして育つ。毎日の生活での親の姿こそが、子どもに最も影響をもつ」といっています。
子どもは大人が自分の話を聞いてくれる姿を見て、人の話を聞くとはどういうことかを学びます。
(2)「読み聞かせ」をする
楽しい本の時間は、子どもが「聞く力」を伸ばすチャンスです。絵が多く文が短い絵本から始め、成長していくにつれて、絵本が少ない文字の多い、長めの話を選ぶようにします。
(3)「伝言ゲーム」をする
「今から言う言葉をパパに伝えてね」と伝言ゲーム感覚でお願いすると、子どもは夢中になります。正しく伝えられたら「すごいね!」と忘れずに声をかけます。
(4)「心の道具」を使う
アメリカのメトロポリタン州立大学デンヴァー校の研究者、エレーナ・ボドロヴァとデボラ・レオングは、家庭で「聞く力」が育たなかった子どもたち向けに「心の道具(ツール・オブ・ザ・マインド)」というプログラムを開発しました。このプログラムでは、子どもは「視覚」を通じて行動をうながされます。
たとえば絵本を読むときは、「読む番」の子どもは目の前に「口の絵」を置き、自分が読み手であることをまわりに伝えます。その他の子どもは「耳の絵」を持って、自分は話し手ではなく聞き手であることを自覚するといった方法です。
このツールは、学校や保育園などの集団の場で「聞く力」を育てる際、子どもたちになじみやすく、聞く力だけでなく、自制心や学力の向上にもつながっています。家でも親子で読み聞かせをしたり、対話したりするときに応用することができます。
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