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学力をつけるためには?❶

 今日からは『学力をつけるためには?効果的なフィードバックで「やる気」を引き出す』について子育てベスト100を参考にして紹介します。

❶子どもの「タイプ」を知る  -タイプに合わせて学習法を選ぶ

親はよく「なぜ、うちの子は……」と、子どもができないことに目が向きがちですが、一方で、子どもがもっている「いいところ」には気づけていないことが多々あります。子どもの才能を存分に発揮させてあげられるよう、わが子のタイプを知る手がかりとなるのが「多重知能理論」です。1983年にハ一バード大学の心理学者ハワード・ガードナー博士が提唱したもので、人間のもつ知能には8種類あり、学校でのいわゆる「お勉強」として評価される知能は、このうちの2種類だけだそうです。

この8種類の中から、子どもの特性に合わせて得意分野を見つけ、得意な方法で学習させれば、その子のもつ能力は大きく引き上げられるとガードナー博士はいっています。子どもの個性を重視したこの理論は、アメリカやオランダ、オーストラリアの公教育にも導入され、成果をあげています。

 

子どもの「タイプ」を知るにはどうすればいい?

(1)8つの知能を知る

子どもが、以下のどのタイプに当てはまるかを考えます。

言語的知能:文章を書くことが得意。言葉に興味がある。読書好き。算数や理科より、 国語や社会が得意。

論理数学的知能:科学的なことに対する理解が早い。数量に興味があり、分析するのが得意。国語や社会より算数や理科が得意。

空間的知能:パズルや図形問題が得意。言葉で説明されるより、絵や図で説明されたほうが理解しやすい。

音楽的知能:歌や楽器演奏が上手で、音を聞き分けられたり、メロディをすぐに覚えられたりする。

身体運動的知能:スポーツが得意。実際に手を動かしたほうが理解しやすく、うまくできる。

対人的知能:ひとりでやるよりほかの人と一緒にやるほうが作業がはかどる。人に頼ったり頼られたりすることが多い。

内省的知能:ひとりでじっくり考え、作業するほうがはかどり、困ったときも自分だけで解決できる。

博物的知能:特定の物事にくわしい。図鑑に夢中になる。同じように見えても違うものについて細かい違いによく気づく。

(2)得意に合わせた方法を選ぶ

①と②に当てはまる子は勉強が得意なタイプが多く、学校での勉強に向いています。残りの6タイプの子には、次のような方法を取り入れると、学習がうまくはこびます。

空間的知能:図や写真をたくさん使った本を選ぶなど、ビジュアルを重視する。

音楽的知能:本や教材を音読したり歌にするなど、声に出す。

身体運動的知能:実験をしたり道具を使ったり、座るときにもバランスボールを使うなど、体を動かしながら集中させる。

対人的知能:ひとりではなく、家族や友だちと一緒にやる。

内省的知能:ひとりになれる場所や時間を確保する。

博物的知能:図鑑をそろえて、実物に触れる経験をさせる。