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体力をつけるためには?❾

❾「惣菜」を活用する  ―塩分と油に注意して賢く使う

 最近では共働き家庭が全世帯の6割を超えており、食事づくりを毎日休みなく続けるのはかなり大変なことになっています。そこでいま、市場が拡大しているのが「中食」です。 中食とは、惣菜やコンビニ弁当など、出来合いのものを買ってきて家で食べることです。「2018年版惣菜白書」(一般社団法人日本惣菜 協会)によると、2017年の惣菜市場規模は 10兆円を超え、およそ40年前の調査に比べて10倍以上も増えています。中食なら、下ごしらえや後片付けの手間がない分、子どもたちとゆっくり過ごせます。また、ふだん家でつくらないものを選べば、 子どもたちが新しい味を知るよい機会にもなります

「惣菜」を活用するにはどうすればいい?

(1)味つけを薄める

 「人間の体内の塩分濃度は0.8〜0.9%。それと同じ濃度の塩分をとると、いちばん体によく、おいしいと感じやすい」と管理栄養士の牧野氏はいいます。ところが中食では、冷めてもおいしく感じられるよう、これより濃く味付けされていることが多く、塩分のとりすぎに注意する必要があります。とくに小学生までの子どもは、大人よりも低い塩分濃度がWHOによって推奨されており、中食は子どもにとって濃い味付けになりがちだと牧野氏は忠告します。人間の味覚は濃い味に慣れると、さらに濃い味を求めます。子どもには「ソースやドレッシングの量を半分にする」「家にある野菜と和える」などで薄味にするとよいそうです。

(2)油に気をつける

 中食では、どうしても油の多いものが重なってしまいがちです。揚げ物にはサラダを組み合わせたくなりますが、中食のサラダには多くの場合、ドレッシングがたっぷりかかっています。牧野氏によると、ドレッシングには油が多く含まれているので、揚げ物で油をとってしまう場合には、おひたしや酢の物を組み合わせるなど、油脂が多くなりすぎないように気をつけます。油脂が多いと、高カロリーであるだけでなく、消化にも時間がかかるため、疲れが取れにくくなります。

 「子どもの簡単な食事やお弁当をコンビニなどで買う場合は、揚げ物よりも、サケやたらこ、鶏そぼろなどタンパク質のおかずが入ったおにぎりを2つと、野菜の惣菜を1つ買うといった組み合わせのほうが、栄養のバランスが整いやすくなります。子どもが人でコンビニなどを利用するときも、これを目安として教えておくとよいでしょう」と牧野氏はアドバイスしています。

(3)添加物には神経質になりすぎなくていい

 子どもに食べさせる際、中食でどうしても 気になるのが添加物です。食品表示を確認する癖をつけておき、できるだけ添加物の少ないものを選びます。とはいえ、日本の安全基準は厳しく、とくに大手のコンビニやスーパー、デパートでは厳重に品質管理を行ない、食品の安全性には気を配っています。「食品添加物の安全性は量で決まるので、毎日同じようなコンビニ食や惣菜ばかり大量に食べ続けなければ、過度に心配する必要はありません」と牧野氏はいっています。