日誌

「意味がわかって読める」ために(小学校低学年)part2

 小学校低学年の「意味がわかって読める(読解力)」ために留意することの続きを紹介します。学校や家庭でのかかわりや援助などについてお伝えします。
(中学年)
3.生活習慣が乱れていないか注意をする。睡眠や食事、排便がしっかりできていないと、特に集中力を必要とする作業(算数など)で脱落しやすい。朝の時間に眠そうにしていないか、小さなトラブルでパニックに陥りやすいことがないか、教員は様子を観察し、家庭と情報を共有する。
4.小学生は高学年に至るまで、発達の分散が相当に大きい。睡眠、食事、排便に気をつけていて、ネットやゲーム依存にさせず、十分に体を動かしていて、日々母語(日本語)で話しかけているなら、親ができるのはそれぐらいだとおおらかに構えたほうがいい。この時期に上手に書けない子、落ち着かない子、他の子の身になって考えられない子、教師の指示を聞けない子は、ごく普通にいる。この時期の早い・遅いは中学生以上の成績に左右しない。教員は、他の児童に危害を加えない限りは、長い目で見てあげている。ただし、放置しているわけではない。定期的に働きかけて、発達の機会を見逃さずに適切な課題を与えることで、他の児童との差を縮めるようにしている。必要に応じては、個別学習教室や通級教室の利用が求められる。これは手間がかかるように聞こえるかもしれないが、低学年や中学年で基本的なスキルの差を縮めておけば、高学年以上の指導が圧倒的に楽になる。