学校ニュース

「揃ったスリッパ」は「思いやりのシンボル」(人権週間)

 今、校内は『校内人権週間』です。
 昨日5日から12日まで人権尊重の意識を高めることをねらい、各種の取組が行われます。①親子で作る「人権標語」とその掲示、②「人権作文」の校内放送、③互いの良さを伝え合う「かがやきカード」の活用、④異学年共遊の「わくわくタイム」等を行う他、先日職員の人権教育校内研修も行いました。
 そこで、普段の地道な取組に人権尊重の視点を当ててみました。
 
 本校のトイレには専用のスリッパがあり、使用時は上履きとスリッパを履き替えることになっています。使用後は、次に使う人のためにスリッパの向きを整えておくことを継続して指導しています。
 手を使わずにスマートにスリッパを次の人が履きやすい状態にするには、脱いだ自分の上履きを背にして立ち、後に一歩下がってスリッパを脱ぎ、上履きを履きます。少しの心がけで小学生以上になればできることのように思いますが、なかなか難航しているのが現状です。

  
  なんとか3人はすぐ履けます。         ここは2人しかすぐに履けません。            
                                      ↓
  これで5人が同時に来ても大丈夫。    4人分揃いましたが、もう一足はどこ?
 
 休み時間に、同時に複数の児童がトイレに来て「われ先に!」や、「早く替わって!!」など周りを押しのけたり、使用中の子を急かしたりする状況が見られます。最後にトイレを後にする児童が、自分の脱いだスリッパを揃えて行くことはできても、周囲に散っている他の児童が使ったスリッパまで揃えて行くという行動はなかなかできません。一人一人が「使ったのだから元通りに戻す。」、「次に使う人が助かるようにしておく。」、そんな行いができるようになってほしいと思います。

 身の周りには、人が見ている、見ていないにかかわらず、皆が他の人を思いやる行いをすべき場面があります。「躾(しつけ)」という字は、「身のこなしが美しい」と書くといわれますが、躾ができていることは、自分のためだけではなく、他の人たちにとっても嬉しい仕草や習慣という意味もあると思います。その定着には大変根気強さを求められます。学校でも、家庭でも、地域・公共の場でも同じ思いで子どもたちを育てたいものです。

         当たり前が、ありがたい。