日誌

2020年12月の記事一覧

学力をつけるためには?❼

勉強を「習慣」にする  ―無理なく楽しく続ける方法

2006年にデューク大学の研究チー厶が発表した論文によると、日常の行動の45%は「その場の決定」ではなく「習慣」だといいます。アメリカの教育改革者、ホーレスマンは「習慣は太い縄のようなものだ。毎日本ずつ糸を為り続けると、やがてそれは断ち切れないほどのものになる」との言葉を残しています。

また、京都造形芸術大学副学長で、コーチングやアクティブラーニングの第一人者である本間正人氏は、これからは「最終学歴」ではなく、誰もが「最新学習歴」を更新していく社会になるといっています。寿命が延び、一生学び続ける時代の到来。歯磨きや食事、入浴などと同じように、勉強を毎日の習慣に組み込むことは大きな強みになるでしょう。

 

勉強を「習慣」にするにはどうすればいい?

(1)時間を決めて「スモールステップ」でやる

たとえば宿題をするとき、「宿題をやる」とざっくり考えると気が重いものです。しかし「音読」「漢字」「計算」などと細かく分けてしまえば、負担感が少なく感じます。また、それぞれのステップに「何時から何時まで」と細かく時間を決めると、「何時になったらやる時間だ」と気持ちを準備できるので、手をつけやすくなります。さらに、実行する「場所」も決めておくと、時間になったらそこに行ってスパッと切り替えて勉強を始めることができます。

(2)遊ぶ時間も確保する

やるべき勉強を子どもが手早く終わらせたとき、「じゃあついでにこれもやってみよう」 と追加の課題を与えるのはNGあらかじめ、お楽しみの時間はしっかりと確保しておき、満喫させます。フィンランドで行なわれた学力についての調査から、休み時間を与えられた子どもたちのほうが、座っている時間が長い子どもたちより学力が高くなることがわかっています。アメリカの保健福祉省のレポートからも、体を使った活動によって脳の血流が増加し、酸素が増え、脳の働きに役立つことが明らかになっています。メリハリをつけて勉強したほうが、子どもの集中力はアップするようです。

(3)ゲームにしてしまう

行動分析学者の奥田健次氏は、ごはん前に宿題が終わらなかった子どもに対して「明日はきちんと約束を守るのよ」と言っても、子どもにとっての「明日」、つまり24時間先は時間的に遠すぎて、効果がないと指摘します(『世界に1つだけの子育ての教科書』ダイヤモンド社)。奥田氏は、なかなか宿題を始めない子には、 まずはゲー厶っぽく「お母さんがいまから2階に行って帰ってくるまでに宿題を始められるかな。3分ですぐに帰ってくるからね。あ、まだやったらダメよ。お母さんがこの部屋を出てからスタートね!」などと伝えることが効果的だといっています。

もし子どもが3分後もまだ遊んでいたら、3分という感覚が見積もれていないということなので、次からは1分、30秒とさらに短くします。戻ってきた親が、宿題を始めたことを思いきりほめると、子どもは大きな達成感を感じることができると奥田氏はいっています。

(4)親も習慣にする

子どもがやらないことにイライラするより、テレビを消し、食卓を片付け、親自身が机に向かうほうが手っ取り早いかもしれません。親が自分から楽しそうに本を読んだり何かを書いたりしている姿を見ると、子どもも自然と自分から机に向かうようになります。

11日 聴くことは宝箱

11日の魔法の日めくりメッセージです。

聴くことは宝箱 ~お話は最後まで・・・~

相手の話が終わるまでしっかり聴くことで、
自分より相手を優先することが出来、
注意深く聴き取る力、集中力が身に付き、
よく知ることが出来ます。
習慣化すると、人をまとめる力、
リーダーシップ力にもつながります。

まず、お母さんが子どもの話に
「あいづち」をうちながら、最後まで聴くことで、
子どもに満足感が得られ、
自然に最後まで話を聴ける子に育ちますよ。

 今日は金曜日です。話を聴くことには様々なよさがあります。話を普段聴くことができない場合、一緒にお風呂に入ることで可能になります。また、絵本などを読み聞かせすることも効果的です。聴くときにはうなずいたり、相づちを打ったりすると、聴いてもらっているという気持ちが高まります。出来事や事実を聴きながら、流れている気持ちや思いを併せて聴いてください。「◯◯だったので、・・・と言う気持ち(感じ)なんだね」と、フィードバックするとより有効になります。子どもたちの話に耳を傾けていただけると幸いです。

学力をつけるためには?❻

❻書く③  -「文章の型」を知る

文章を書く力は、受験や就職、そして社会に出てからもプレゼンテーシヨンの作成やスピーチなどに役立つ強力な武器になります。ところが、日本とアメリカの小学校で作文指導の比較を行なった名古屋大学の渡辺雅子教授によると、日本の国語の教科書には作文の方法を扱った章はなく、教師へのインタビューでも「特定の文章の書き方を正式に教えることはない」との回答だったそうです (『納得の構造』東洋館出版社)。親は原稿用紙に向かう子どもに向かって「好きなことを書けばいい」と言いがちですが、そもそも子どもたちは「どう書くか」を知らないのです。

一方、アメリカでは、渡辺教授の調査に協力した教師全員が、国語を教えるいちばんの目的は「書く技術と能力を高めること」だとロをそろえて答えたそうです。立命館小学校国語教育アドバイザーで、名進研小学校国語科の顧問も務める岩下修氏は「吸収した言語をいかにアウトプットするか、その能力が固まるのは8歳前後」と述べ、「それまでにきちんとした作文指導を受けて構成力や表現力を身につけておけば、その後もスムーズに作文を書くことができる」といっています(『書けない子をゼロにする作文指導の型と技』明治図書)

 

「作文」を書けるようになるにはどうすればいい?

(1)型を使う

渡辺教授によると、アメリカではとくに説明文のような文章では、早いうちから明確な三部構造を教えるといいます。

①「はじめ」の段落:「まずこの作文で何をいうのか?」をはっきりさせる。例えば、自分の言いたいこと「ぼくはイヌよりネコがすきです。」を書く。

②「なか」の段落:「はじめ」の主張を支える理由を3つ挙げる。例えば、理由❶「抱っこするとワクワクしてやさしくしてくれる」、理由❷「さんぽに行かなくていいからラクチン」、理由❸「イヌよりなき声がかわいい」を書く。

③「まとめ」の段落:「はじめ」での主張を少し表現を変えてくりかえし、結論とする。例えば、「やっぱりネコはさいこうです」を書く。

 小学生への作文指導経験が豊富な岩下氏も、説明や報告、記録、論説を書くときは、「はじめ」→「なか」(2つ書く)→「まとめ」を基本の型にするように教えると、子どもたちは理解しやすいといっています。

「はじめ」には「何について書くか」を書き、「まとめ」には「なか1」と「なか2」を書いて気づいたこと、わかったことを書くように指導しているそうです。

たとえば「学校で好きな場所」をテーマにした場合、以下のような構成で考えることができます。

「はじめ」:わたし(ぼく)の好きな場所を紹介します。

「なか1」:一番好きな場所は……

「なか2」:二番目に好きな場所は……

「まとめ」:どちらも広い場所です/どちらも自分が落ち着ける場所です(「なかl」と「なか2」の共通点からまとめる)

 

(2)「観点」を決める

岩下氏は、「低学年の作文指導は、したことや見たことを『時系列』で書かせる方法が一般的だが、『観点』を決めて書かせたら、1年生でもスラスラ書けた」と指摘しています。たとえば、「校内探検」がテーマとすると、「おもしろかった」という観点から2つ選ばせて書かせると、子どもたちにとって書きやすかったそうです。

「はじめ」:がっこうをたんけんしました。

「なかl:いちばんおもしろかったのは〇〇です。

「なか2:つぎにおもしろかったのは××です。

「まとめ」:がっこうたんけんはおもしろかったです。

 

渡辺教授の調査でも、日本の子どもの作文は「〜して、〜して」というように、出来事を起こった順番に書く場合が93%と圧倒的に多かったのに対し、アメリカの子どもたちは3分の1以上が、最初に全体をまとめる文を書いてから具体的な事例に触れ、ふたたび最後に全体をまとめるというサンドイッチ型でした。こうした作文の「型」を知っておくことは、論理的思考力のベースにもなります。これは将来グローバルな場面でもとても役に立ちます。英語のライティングはもちろん、スピーキングやプレゼンテーションでもこの「型」を応用できます。

10日 自己責任力

10日の魔法の日めくりメッセージです。

自己責任力 ~脱いだ服、片付けられるかな?~

脱いだ服は、ついつい、親が片付けてしまいますが、
ここではぐっと堪えて自分で片付けられるように
導きましょう。

自分の行動に最後まで責任を持つ。

伝えたい大切な「自己責任能力」を
毎日の繰り返しの中で身に付けさせてあげましょう。


 自分のことは自分でできるように見守って、声をかけたり教えたりして励ましていきましょう。コーチングの考えが必要になります。その場その場での成長を促すかかわりが大切です。目をかけ、手をかけ、声をかけるなど宜しくお願いします。
 ペップトークをご存じですか。試合
前に、指導者が選手に対してポジティブな言葉を投げかけるというもの。たとえば、試合を控えた選手に対して「絶対勝て!」などとプレッシャーをかけるのではなく、「練習どおりにやれば大丈夫だよ」と前向きな言葉を投げかけます。あるいは、ミスをした選手を叱るのはなく、「次はうまくいくはずだ」と励ますといった手法です。多民族国家であるアメリカのチームスポーツが特に強いのは、コーチが選手たちにペップトークを使うことで士気を高めているからだと言われてます。ポジティブな言葉は、チーム全体に一体感をもたらす効果があるのです。

階段の修繕

 今日、教育委員会の施設修繕担当の方が来校していただき、体育館へつながる階段の修繕をしてくださいました。防水用のシートが劣化していましたので、穴の空いた部分にシートを張っていただきました。ありがとうございました。