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2020年8月の記事一覧
子どものつまずきを考える⑮ みんなと仲良くできないの?
15 好き嫌いせずに仲良くできないの?
大人だって、「好き」と「嫌い」はあるのです。しかし大人は、その感情をストレートに表してしまうと、トラブルを引き起こしたり、人から反感を買ったりするという壁にぶつかってしまうことを知っているので、上手にカモフラージュしていけるだけなのです。それができるのも、これまでに、良いことも悪いことも含めて、多くの経験をしてきたからではないでしょうか?「嫌い」の感情を表すと、相手に不快な思いをさせてしまいます。するとどんな反撃があるかわかりません。だから自分の感情を抑え、自分の身を守るほうを選択することがあるわけです。一方、本来ならばポジティブな感情である「好き」も、あまりあからさまに出さないようにしようとすることがあります。自分は「好き」と思っても、相手が同じくらい「好き」だと思ってくれないと、どこかプライドに触れるからです。この場合は、自分のプライドを守るために、感情を抑えるのです。
このように、相手の気持ちを考えて自分の振る舞い方を変えたり、取り繕ったりすることを心理学では「展示ルール」と言います。幼児期まではこのルールを使うことができません。少しずつ理解できるようになるのが幼児期の終わりから児童期にかけてですが、低学年のうちはまだ上手に使えるまでには至りません。好き嫌いが、行動にも表情にも表れてしまいます。ただ、自分の感情をはっきりと表現できるのは悪いことではないと思います。むしろ、嫌いだと思っているのにそれを表現することもできず、自分の感情を押し殺してしまうことのほうが問題なのではないでしょうか。
子どもは未知のものが苦手です。それを「嫌い」と認識して、自分から遠ざけようとするのは、自分を守るためにも必要なことなのです。知らない人を見れば「危険」と思って近づきません。「それでは、新しいことには挑戦できなくなってしまう」と思われるかもしれませんが、安心してください。「嫌い」と表現するくらいですから、実は興味を持っています。ですから、距離をとりながらも遠目からはしっかり観察しています。そして「そんなに嫌いでもないかもしれない」と思えれば少しずつ近づいていき、「いいかもしれない」と認めたときに、「好き」の感情が生まれてくるのです。
学年が進むにつれて「展示ルール」の使い方もだんだん上手になっていきます。特に女子の場合は、かなり早い時期から使いこなせるようになります。隣の子が「気が合いそうもないな」と感じてもあからさまに不機嫌な表情は見せません。ましてや「あなたなんて嫌い」などとは言わないでしょう。「これからも宜しく。仲良くしてね」と言うはずです。言葉に出さないまでも、笑顔や会釈でその気持ちを伝えてくるでしょう。なぜ、自分の気持ちに反した行動を起こすのでしょうか。それは、学校生活を平穏に楽しく過ごしたいからです。こちらが好意を示せば、相手も同じように応じてくれるものです。こうした知恵を働かせながら、子どもたちは上手に自分の気持ちをコントロールして、いろいろな場面を乗り切っていくのです。
しかし、高学年になっても、あからさまに好き嫌いを表す場合があります。面と向かって「嫌い」という感情を表すときは、自分に害を与えそうだと判断したときと、または自分に何のメリットもないと判断したときです。通常だと、嫌いだと思ったら適当な距離をとって近づかなければいいのですが、あえて口に出すということは、「嫌われてもいい」という強い気持ちを持って拒否しているのです。ただし、こういうケースでは「いじめ」が潜んでいるかもしれないので、大人が注意して観察し、場合によっては間に入って仲を取り持つ必要があります。
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