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2021年2月の記事一覧

ポスターパネル製作❸

約3時間余りでポスターをパネルに製作することができました。製作に携わった方々ごとに記念撮影をしました。最後に、東大芦地区健全育成市民会議の福田会長からごあいさつがあり、おみあげのイチゴやお弁当、お菓子などをいただき、閉幕になりました。出来上がったパネルは後日、役員の皆様にお世話になって、スクールバス発着場所付近に掲示されます。どうぞ、お楽しみにしてください。

  

 

 

 

ポスターパネル製作❷

パネル製作が順調に進行しています。市民会議の役員の皆様によるペンキの準備があって、ご希望の色を調合されたものを使っての作業です。PTAや育成会の役員、東大芦コミセンの職員の方々のご支援のもとに行われています。ありがとうございます。




ポスターパネル製作❶

例年、東大芦コミセンで開催されたポスターパネル製作が体育館で行われています。東大芦地区青少年育成市民会議主催による活動で延期になっての今日の開催です。コロナ禍ということがあって、役員の方々によって、本校体育館で体育館を6等分になるよう仕切りもあります。本校の元校長の五反田先生や元教頭先生の青木先生のご指導により、あいさつや説明が行われ、製作がはじまりました。多くの皆さんのご協力による約20年の活動です。誠にありがとうございます。

 

 

 

 

おすすめの本より㉓

Q:心はどこにあるの?
A:身体と心は別にあるという考えは心身二元論というよ
解説:「我思う、故に我あり」
人間の心、理性や感情はどこにあるのか?アリストテレスは“胸(心臓)”にあると言ったよ。確かに緊張すると胸がドキドキするよね。ヒポクラテスは“脳”にあると言った。人間は脳で喜びや悲しみを感じるからだね。
一方、「近代哲学の父」であるルネ・デカルトは身体と心は別々に存在していると考えたよ。身体と心は脳の中央部にある松果体という小さな器官を通して作用し合っていると言った。松果体こそが「魂のありか」だとデカルトは思っていたんだ。
さらに、デカルトは世の中に存在している万物は本当に存在しているのか?と、この世の中のすべてを疑っていったけど、ただひとつだけ存在を疑えないものがあることに気がついた。それは“疑っている自分の意識”。それこそが心だよね。その時にデカルトが表現した言葉が「我思う、故に我あり」なんだ。

おすすめの本より㉒

Q:幸せって何?
A:幸せとは自分で考えて行動することだよ
解説:「人生の目的は人格の完成である」
人によって「幸せ」を感じる瞬間は違うけど、「幸せ」を感じている全員の共通点があるんだ。それは“幸せだと思う自分を認めていること”。そんなの当たり前じゃないか〜、と思うかもしれないけど、実はすごく重要なことなんだよ。自分は幸せだ!と認めることを哲学用語で「自己肯定感」と言うんだけど、「自己 肯定感」が低いと、何をやっても「どうせ自分なんて・・・」という後ろ向きの考え方になってしまう。それでは、いつになっても幸せにはなれないよね。今の世の中では「自己肯定感」が低い人が結構多いんだ。なんだか悲しいよね。
『武士道』を書いた新渡戸稲造は「人生の目的は人格の完成である」と言ったけど、明確な目的を持つが幸せにつながることも多いよね。人生の目的を達成するためには、自分の意思がはっきりしていて、自分で考えて行動することが大切だよね。

おすすめの本より㉑

Q:生きている意味はあるの?
A:生きている意味は自分で見つける
解説:「人間は自由の刑に処せられている」
“命”は与えられたものだけど、安きている意味は人から与えられるものではないんだ。ジャン=ポール・サルトルは「実在は本質に先立つ」と言ったよ。実存とは“ここにある”こと。本質とは、“意味”。つまり、君が生きる“意味”よりも前に、君が“ここにある”んだ。
同時にサルトルは「人間は自由の刑に処せられている」とも言った。君には自由意志があるということなんだ。自由は楽しいことばかりではによ。“自由”と“責任”はセットになっていて、不安も常につきまとう。「刑に処せられている」と怖い表現を使ったサルトルの意図は、責任と不安の刑ということだろうね。
自由は辛いものだけど、君次第で辛い以上に楽しく、充実したものになるよ。人から与えられた生きる意味は本物ではないよ。「こう生きたい!」という強い意志を持って自分で決めてほしい。

 

おすすめの本より⑳

Q:自分の夢を反対された
A:目的の先にある目標を見つけて少しずつ夢に近づこう
解説:「イデア」
人から反対されてやめてしまうくらいなら、もともとそれはダメな夢だよ。その夢は“目標”か、“目的”かということを考えてみよう。
たとえば「有名大学に入りたい」という夢があったとするね。入学した先のことを考えていなければ、「入学すること」が目的で終わってしまう。君にはもっと先にある目標を見つけてほしい。その強い目標があれば、人から反対されたくらいでは心は揺るがなくなるよ。
プラトンは、完全で純粋なものは「イデア」にしかなく、この世にあるものはすべてゆがんでいると言った。イデアは夢や理想と言い換えられる。100%完全な夢を達成するのは難しいことでも、夢に近づくことは大切だよ。たとえばサッカーのJリーガーになりたいという夢があれば、サッカーを続けること、試合に出ることで夢に近づいているんだ。夢に近づいたことが、これからの人生の君の力になるよ。

おすすめの本より⓳

Q:「本をたくさん読みなさい」って言われたけどなぜ?

A:知らないものを知るには本を読みながら考えるといいからだよ

解説:「イドラ」

知らないものを調べるためにインターネットはとても便利だよね。インターネットと本の違いはなんだろう。少し難しいかもしれないけど、インターネットは“情報”で、本は“知識”なんだ。情報は、役に立たなければ意味のないもの。たとえば、君は日本にいて明日の天気を知りたいのに、アメリカの天気予報を見ても役には立たないよね、これが情報。一方、本にアメリカの気候について書いてあってそれを読んで知れば、知識となる。「本をたくさん読みなさい」と言うのは、「たくさんの知識をつけなさい」ということなんだよ。

また、知識を得るためにじゃまなものがあるとフランシス・ベーコンは言ったんだ。それは「イドラ」というもので、思い込みや偏見のこと。この思い込みはせっかくの知識をねじ曲げてしまうものだから、色眼鏡で見ていないか、しっかりと考えてみよう。

おすすめの本より⓲

Q:苦手なことを諦めちゃダメ?

A:まずは続けてみないとダメだね

解説:「人間は感情の生き物」

そうだね、苦手だと簡単に諦めるのはよくないことだね。「諦める」という言葉は「明らめる」という古代語からきているんだ。つまり、諦めるとは、ダメだということを明らかにすること。「もう絶対にダメだ」とわかった時に諦めるものなんだ。

でも、苦手なことがあるということは、その裏に別の得意なことがあるということ。簡単に諦めてしまうのはもったいないね。

また、理屈ではない“本能”も人間には大切だよ。オランダの哲学者、バールーフ・デ・スピノザは「人間は感情の生き物」と言っているよ。自分にどんな役割があるのかを自分で考えることが幸せだと主張したんだ。

頭で考えるだけではなく、楽しい、嬉しい、といった気持ちも大切にしよう。そして自分が「これだ!」と感じたことがあれば、その本能を信じて諦めずに頑張ってほしい。

おすすめの本より⓱

Q:どうして勉強しなければいけないの?

A:勉強をするとこれからの人生の選択肢が広がるからだよ

解説:「知は力なり」

イギリスで最も有名な哲学者のフランシス・ベーコンは「知は力なり」と言い表しているよ。勉強した知識は自分の力になるんだ。この力があればあるほど、人生の選択肢が増えて、大人になった時に役に立つものなんだ。ゲー厶も手持ちの武器や技が多い方が強いよね。現実も同じで、知識が増えると、人生の選択肢も増え、自分の生き方を自由に選べるようになる。

ベーコンは、正しい知識を身につけるには、経験することが重要だと考えていたんだ。勉強は机の上だけでするものではないと考えた。外に出ていろいろなものを見たり聞いたり、経験することもとても大切な勉強だよ。これを「経験論」と言うよ。

いろいろなことを知っている人を「おもしろい人だな」と感じるよね。今の勉強が役に立つかわからないかもしれないけど、ぜひたくさんの知識を持つ、未来のある人になってほしい。

おすすめの本より⑯

Q:悪いことをしている人には注意したほうがいい?
A:それは悪いことだと気づかせてあげることの方が大切だよ
解説:「鈍感力」
もし悪いことをしている人を見つけたら、注意をした方がいいね。でも、もっと大切なことがあるんだ。それは、悪いことだと気づかせてあげることだよ。 悪いことをしていると気づいていない人には、悪いことだと教えることが必要なんだ。
たとえば君が公園に入っていけないエリアに、知らずに入ってしまったとする。それを頭ごなしに怒られても、なんで怒られているのかわからないよね。
また、注意する人には、「嫌われる覚悟」も必要なんだ。逆ギレや逆恨みをされる可能性もあるからね。小説家で整形外科医でもあった渡辺淳一氏は「鈍感力」という本で、人には鈍感になる力が必要だと言ったよ。たとえ嫌われても鈍感力で「悪いことは悪い」としっかりと指摘してあげることが、結果的には相手のためにもなるからね。

算数授業の授業研究会

 5年生の算数研究授業について、放課後に授業研究会を行いました。円周の長さと直径の関係を学ぶ授業です。授業は用語(円周、直径など)を確認して、子どもたちのつぶやきを拾いながら調べることができるよう、事前の掲示資料や作業資料の準備など工夫されたものです。グループ毎に児童や教師のよかった点、改善点を協議して、全体で共有しました。子どもたちにとって、「わかった」「できた」など喜びを感じる授業で、よりよい授業実践のため、頑張って顔晴っていたスタッフです。誇りに思います。

 

おすすめの本より⑮

Q:どうしていじめはなくならないの?
A:いじめをする人は心の弱い人間なんだよ
解説:「他人に依存する弱い人間の心にある」
 いじめは、いじめられている人よりも、いじめている人の方が、その後の人生で辛い思いをする人が多いんだ。その理由は、いじめている人は、いじめられている人・・・つまり支配している人を失うことによって、自分自身の社会での居場所も失ってしまうんだ。その結果、心も不安定になってしまうんだ。
 いじめは心が弱い人間がすることだよ。社会倫理学者のエーリヒ・フロ厶は、いじめの正体は「他人に依存する弱い人間の心にある」と考えていたんだよ。弱い心があるとリーダーシップのある人について行きたいと思うんだね。リーダーについて行きたいと思う人が増えると集団ができる。集団ができると、最初はリーダーについて行きたい・・・と思っていただけの人たちが、自分よりも弱い人間の攻撃がはじめるんだ。これがいじめの正体だよ。いじめなんかする暗い人生は情けないよね。

体力をつけるためには?⓮

⓮「目」を守る -スマホ時代にケアすべきこと
 文部科学省が行なった「学校保健統計調査 (平成30年度)」によると、「裸眼視力1.0未満」の子の割合は幼稚園26.68%、小学校34.10%で、小学校では過去最高となりました。「裸眼視力0.3未満」だと小学校で1割弱、高校生になると約4割にのぼり、小学校でも高校でも過去最高の割合となっています。近視は遺伝もありますが、子どもたちの外遊びが減り、電子機器を扱う時間が増えたことも大きな要因とされています。電子機器が発するブルーライトは、網膜に到達するほどエネルギーが強く、近くで見るほど浴びる量が多くなります。とくに子どもの目はピントを合わせる調整力が強く、目の中に入る光の量も大人に比べて数倍多いので、電子機器から出るブルーライトの影響を受けやすいのです。
 また、大人は1分間に15〜20回ほどまばたきをしますが、子どもは角膜を覆っている涙の膜がしっかりしているため、2〜3分間まばたきなしで画面を見つづけることができます。しかし、長時間画面に向かっているとやはり目が充血し、乾燥による角膜障害が起きます。小学校でもプログラミングの必修化や電子黒板、タブレットの導入など、パソコンや夕ブレットを使う時間が増えていくことから、目の健康を守るためのケアを行なう必要があります。
「目」を守るにはどうすればいい?
(1)1日30分の外遊びをする
 ブルーライト研究の第一人者である慶應義塾大学医学部の眼科医、綾木雅彦特任准教授は、日光に含まれるバイオレットライトには近視の進行を抑制する効果があるので、外遊びによって日光を浴びることを勧めています。子どもの近視の進行は世界的にも問題になっており、シンガポールでは子どもの目のケアに対する政策として、1日30分の外遊びを推奨しているといいます。
(2)スクリーンから目を離す
 ブルーライトの影響は、目からの距離の二乗に反比例するといわれています。たとえば20センチと2 メートルを比べると、20センチでは2メートルのときの「100倍」も大きな影響を受けます。テレビを見るときはたいていの場合、1メートル以上離れているため影響は少ないのですが、顔から約20センチの距離で使用するスマートフォンや40〜50センチの距離で使用するパソコンでは、ブルーライトの影響 はより大きくなります。
 ノートパソコンやタブレットを長時間使う場合は、モニターにつなぐと、画面との距離を60〜70センチほど空けられるので、ブルーライトの影響を和らげることができます。
(3)20分、画面を見たら目を休ませる
 米国眼科学会は、「20―20―20ルール」を推奨しています。「20分」ごとに「20フィート」(約6メートル)以上離れた場所にあるものを「20秒」以上見るようにして、目を休ませるというルールです。20分間スクリーンを見たら、遠くを見たり、目を閉じたりして、緊張していた目を休ませます。

おすすめの本より⑮

Q:だれも見ていなければ悪いことをしていいの?
A:自分は自分のことを見ているよ。悪いことをすると心が傷つくよ
解説:「ただ生きるのではなく、善く生きる」
 人間の幸せには“徳”がとても大切なんだ。“徳”とは「道徳」の“徳”なんだけど、わかりにくいよね。すごく簡単に言うと“徳”とはいい行い。いい行いをするには、何が善で何が悪なのかを学ばなければならない。そのためには正しい知恵や知識を身につける必要がある。つまり正しい“徳”は、正しい知恵があってこそ生きてくるものなんだ。知恵と徳は同じもの。ソクラテスはこの考えに「知徳合一」と名づけて、自分の弟子たちに教えていたんだよ。
 そしてソクラテスは「ただ生きるのではなく、善く生きる」とも言っているんだよ。もし「だれも見ていなければ悪いことをしてもいい…」と考えている人がいたら、とても悲しいことだよね。それは善く生きていないだけではなく、気がつかない間に自分自身の心を傷つけているよ。だれも見ていなくても、自分は自分のことをしっかりと見ているものだよ。
 

放課後、職員研修

 子どもたちが下校後、職員は学校課題の研修に取り組みました。学校課題は、「主体的に課題に取り組み、協働して解決できる児童の育成 ~国語科の授業改善を中心として~」です。本年度の振り返りをしました。手前味噌ながら、学び合う教師集団になっており、誇りに思います。

 

 

大型モニターの配置

 今日、大型モニター6台の配置がありました。6台は来年度の学級数に合わせての配置で、今後1年教室を除く、2年教室から6年2組教室に設置していきます。65インチというサイズですので、現在ある50インチより一回り大きい印象です。なお、1年教室には次年度6年2組教室のものを移動する予定です。短い期間ですが、6年生も大きい画面で、視聴できるようになります。

 

体力をつけるためには?⓭

⓭「噛む力」をつける 一よく噛むと頭も体も強くなる
いまや、日本は世界でも子どもの虫歯が少ない国です。昭和40年代には9割以上の子どもに虫歯がありましたが、いまは虫歯のない子のほうが多くなり、小学生では45%と過去最低になりました。その一方で、短時間で食べられるやわらかいものが中心の食生活になり、きちんと噛めない子どもが増えているともいわれています。しっかり噛むことで脳の血流も大きく増加するので、脳が活性化されて記憶力が高まるなど、噛むことは学習効果を上げることにもつながります。
子どもの噛む力にくわしい歯科医の増田純一氏によると、噛む力の弱い子は、ロの周囲の筋肉やあごが弱く、ロがポカンと開いているのだそうです。この「お口ポカン」の状態の子どもはロ呼吸になるため、のどの乾燥でウィルスや細菌に感染しやすく、扁桃腺がつねに腫れている状態になり、免疫力が低下し ます。また、くちびるも乾燥するので、ひび割れや出血のほか、歯肉炎や口臭の原因にもなります。
噛む力がつくとロの周囲の筋肉が鍛えられるので、いつでもロを閉じて鼻呼吸をするようになり、風邪をひきにくくなります。噛む力は脳の活性化だけでなく体全体の健康にもつながっているのです。
「噛む力」をつけるにはどうすればいい?
(1)「あいうベ体操」をする
噛むために必要な筋肉を鍛えるため、今井一彰医師が考案した「あいうベ体操」というトレーニング法があります
①「あ一」とロを大きく開ける
②「いー」と口を横に広げる 
③「う一」とくちびるを前に突き出す
④「ベー」と舌を突き出して下に伸ばす
今井医師は、この体操を食前に10回ずつなど、1日30回行なうことを勧めています。声は出しても出さなくてもいいので、「1回ずつゆっくりと行なうことで、ロのまわりや舌の筋肉が鍛えられ、免疫機能アップにつながるといいます。
(2)ロの中をきれいにする
虫歯になり、神経が破壊されると、噛む力が弱まるだけでなく、脳につながる神経も切れた状態になってしまうため、脳の成長にも悪影響を与えます。しっかり噛めるようにするには、虫歯をつくらないようロの中をきれいにすることが欠かせません。ちなみに、虫歯に最もかかりやすいのは寝ているあいだです。就寝前に丁寧に歯みがきをすると、寝ているあいだは歯がきれいな状態になり、虫歯を予防できます。朝起きたときすぐにしっかりとうがいをするのも虫歯予防になります。毎食後の歯みがきが無理な日も、起きてすぐのうがいと、寝る前の丁寧な歯みがきは欠かさないようにします。
(3)ひと口30回噛む
厚生労働省が提唱している「噛ミング30」運動では、噛む力は生活習慣病を予防して、健康にも効果があることをうたい、ひと口30回噛むことを推奨しています。
(4)ガ厶を噛む
増田医師によると、歯科医の指導のもと、子どもが奥歯でガ厶をしっかり噛むトレーニ ングをしたところ、噛む力が2倍になった例 もあるそうです。ガ厶を噛むときには、片方にかたよらず両サイドの奥歯で噛む意識をもたせるようにします。ガ厶は歯科や薬局で売られている、キシリトールが90%以上含まれているものを選ぶようにします。キシリトールは、虫歯になりにくい甘味料です。

おすすめの本より⑬

Q:だれも見ていなければ悪いことをしていいの?
A:自分は自分のことを見ているよ。悪いことをすると心が傷つくよ
解説:「ただ生きるのではなく、善く生きる」
 人間の幸せには“徳”がとても大切なんだ。“徳”とは「道徳」の“徳”なんだけど、わかりにくいよね。すごく簡単に言うと“徳”とはいい行い。いい行いをするには、何が善で何が悪なのかを学ばなければならない。そのためには正しい知恵や知識を身につける必要がある。つまり正しい“徳”は、正しい知恵があってこそ生きてくるものなんだ。知恵と徳は同じもの。ソクラテスはこの考えに「知徳合一」と名づけて、自分の弟子たちに教えていたんだよ。
 そしてソクラテスは「ただ生きるのではなく、善く生きる」とも言っているんだよ。もし「だれも見ていなければ悪いことをしてもいい…」と考えている人がいたら、とても悲しいことだよね。それは善く生きていないだけではなく、気がつかない間に自分自身の心を傷つけているよ。だれも見ていなくても、自分は自分のことをしっかりと見ているものだよ。

体力をつけるためには?⓬

⓬「スポーツ」をする ―マルチな競技をのびのび楽しむ

 外遊びの時間や場所が減り、子どもの体力の低下が叫ばれる一方で、幼いころからスポーツに打ち込み、プロをめざすような子もたくさんいます。最近ではさまざまな競技で、世界を舞台に活躍する日本人選手が増えてきたこともあって、夢をふくらませる子どもも多いでしよう。ところが、同じ動作のくりかえしなどが原因の「オーバーユース」によって、骨や筋肉や靱帯などを痛めてしまう「スポーツ障害」が問題になっています。子どものスポーツ障害にくわしい村瀬正昭医師は、「子どもの骨の強さは70歳、80歳の高齢者と同じ。小学校低学年の筋肉はもっと弱いので、大人より注意が必要」と警鐘を鳴らします。

 成長期の骨には骨を長く成長させるために重要な「成長軟骨」というものがあり、このやわらかい骨の層にハードな練習で負担がくりかえし加わると、障害が出てくるのだそうです。炎症を起こしたり、骨がはがれたり折れたりしてしまうこともあります。適切な治療が遅れるとそのまま固まって元に戻らなくなり、 大人になっても痛みに悩まされる人もいます。とくに身長が伸びている時期は、骨がまだやわらかいため、ケガを予防するには、負担の大きい無理な練習をさせないことが大切です。

うまく「スポーツ」をするにはどうすればいい?

(1)さまざまな競技を楽しむ

 欧米の子どもには、野球、サッカー、バス ケットボールなど、季節ごとに競技を変える「マルチスポーツ」が定着しています。さまざまな種目を体験することで、隠れた可能性を見つける機会を増やすだけでなく、さまざまな体の部位を使うことでバランスのよい体づくりができるからです。メジャーリーグで活躍する大谷翔平選手は、小学校時代に野球だけでなく水泳も習っていたことが、関節の柔軟さにつながっているといわれています。マルチスポーツのメリットには注目が集まっています。

(2)オーバーユースに気をつける

 村瀬医師は、オーバーユースを防ぐために、毎日違うことをするよう勧めています。たとえば野球をしているなら、今日走りこんだら、翌日は素振りをして上半身を使う、違うポジションでやってみる、右打ちも左打ちもやる、といった具合です。

(3)スポーツの前後にストレッチをする

 成長途中のやわらかい骨を守り、筋肉や靱帯などの筋を痛めないためには、スポーツの前後に必ずストレッチをやるようにします。ラジオ体操は、運動前に行なうと筋肉が温まって体がやわらかくなり、血行がよくなります。運動後は疲れた筋肉に乳酸などの疲労物質がたまっているので、深い呼吸とともにストレッチをして、ゆっくりとクールダウンします。

(4)筋肉の炎症にはアイシング

 冷やすことは、筋肉の炎症を抑えて回復を早めるために有効です。炎症やケガのダメージを抑える方法として「RICE」と呼ばれる処置が知られています。まずは安静にし(Rest)、氷で患部を冷やし(Ice)、腫れているときは軽く圧を加えて(Compression)包帯を卷き、20分間ほど患部を心臓より高い位置に上げます(Elevation)。RICEは、捻挫や打撲のときの応急処置としても不可欠です。