西小学校のスローガンは、「 全力・挑戦・ありがとう」 です。
2020年10月の記事一覧
感情はどのようにして育つのか?⑬
13 子どものトラウマを形成しやすい心の状態(2)
解離様式を身につけて、ネガティヴな感情が社会化されないような感情の育ちをすることが、トラウマを形成しやすい心の状態につながるということについて、事例を通じて考えてみましょう。
Cさんは年子の三人姉妹の長女でした。幼いときから「しっかりしているね」といつもほめられるほど、いつでもどこでもきちんとしている子で、二人の妹の面倒をよくみており、母にとっては頼もしい存在でした。小学校に入学後、クラスの中でけんかがあり、男の子が怪我をして血を流してしまうという出来事がありました。Cさんは息をのんでその場に立ち尽くしていました。その事故について、母に不安を訴えることもなく、泣くこともなく、母は友人の保護者から事故があったことを聞いた程度だったそうです。その後しばらくして、学校が怖くて登校できなくなりました。
Cさんは「よいおねえちゃん」として育つプロセスの中で、ネガティヴな感情を壁のむこうに追いやる習慣がついているという発達をしていたと想定されます。同じようにその事故を目撃したとしても、お母さんに「怖かった一」と話し、泣くことを通して、ネガティヴな感情を受容され、安心するという体験ができれば、その事故の記憶を安全なものとして処理していくことができます。解離様式を身につけ、ネガティヴな感情が社会化されない習慣のついている子どもは、心的苦痛をともなう出来事に遭遇したときに、容易に解離することで一時的な安全を保とうとするために、PTSDが生じやすくなってしまうのです。Cさんの場合は、学校恐怖という形のPTSDとして不登校が発症していました。Cさんが回復していくプロセスは、単に事故についての恐怖が処理されるということにとどまらず、壁そのものが壊れていき、妹や母に対する怒りや悲しみ、嫉妬の気持ちがよい子の気持ちとまじりあい、統合されていくプロセスでした。
このように、日常的な親子のコミュニケーションの中で、ネガティヴな感情が社会化されない習慣がつくているといったことは、たやすく PTSD状態を引き起こすという意味での脆弱性を抱えることになります。同じような理由で、「いじめられ」は今の子どもたちにとってはたやすく深い傷になります。そして、「いじめられ」による傷は対人不安、人間不信を生み、長期にわたる不登校やひきこもりにつながっていくのです。
親子のコミュニケーションの中で解離様式を身につけてネガティヴな感情が社会化されずに育つと、複雑性PTSD等という既成の診断名で診断されるのは青年期以降です。児童期の症状が増幅されていくプロセスを理解するには、家族や学校という子どもが育つシステムでの相互作用を視野に入れる必要があります。個人と環境との相互作用をも視野に入れた上で、児童期に適切な対応をしていくことは、複雑性PTSD、解離性障害などの発症予防するためにもきわめて重要です。既成の診断名が冠せられる前の年齢の子どもたちの育ちを軌道修正することによって、育ちなおしを可能にするための視点が、ネガティヴな感情の社会化という視点なのです。
8日 自分は大切な存在!
自分は大切な存在! ~手洗いうがいは大切だよ~
手洗い・うがいを通して、
自分の体を大切にする習慣を身に付けましょう。
手を洗うとは、表裏、爪の間まで気を付けること。
うがいは、喉の奥の見えない汚れを取ること。
見えていることだけにとらわれないで、
自分を大切にしましょう。
すぐに結果が見えないことでも習慣化することで、
自分というものは、外見だけでなく、
”中身も大切なんだ”と分かります。
自分を大切に出来ているようになると、
他の人・ものも大切にする事が出来るようになりますよ。
2学期8週目の木曜日です。1年生と3年生は生憎の雨の中での遠足です。台風14号の接近で秋雨前線が活発化して寒い1日になりそうです。新型コロナウイルス感染予防のための新しい生活様式の中心は、こまめな石けんを使った手洗いやマスクをつけた生活です。また、毎朝の検温を行っていただいています。自分を守ることは、みんなを守ることです。自分のことを守るためには、まず自分自身が意識や自覚をもとにした行動になります。行動化につながるためには、子どもに理由を伝えていくことが大切になります。引き続き、宜しくお願いします。
感情はどのようにして育つのか?⑫
子どもの感情の育ちの中でことばとのつながりを持たず、ネガティヴな感情は社会化されることが難しくなっています。ネガティヴな感情は、混沌としたエネルギーのまま閉じ込められ、成長発達のなんらかの機会をきっかけに暴発してしまいます。
身体と認知の壁は解離の度合いによって、レースのカーテンのような状態から、鉄筋コンクリートの壁のような状態までスペクトラムな度合いがあると考えてください。虐待や体罰などにより、鉄筋コンクリー卜の壁が構成されているような場合は、思春期になって解離性障害を発症するような深刻な状態であると考えられます。レースのカーテンレベルの壁は、いまどきの多くの子どもたちに共通した感情の構造であり、多くの子どもたちが抱えている脆弱性の問題に通じるものと言えます。脆弱性とはトラウマを形成しやすい心の状態です。感情の発達のプロセスにおいて、健常なレベルでの解離の防衛をたくさんたくさん使って、適応のための解離様式を身につけている場合には、病理的なレベルでの解離のメカニズムをもつ「トラウマ」を形成しやす状況です。このトラウマを形成しやすい心の状態は、子どもたちが傷つきやすく、挫折しやすくなっていることが背景のひとつであると考えられます。
トラウマは、心的外傷を受けた出来事の記憶の問題であると考えられています。「心の傷」というのは、あいまいな響きをもつことばですが、実は「記憶」の問題なのです。我々が経験する出来事は、通常、認知・情動(その出来事にともなう感情)・身体感覚・イメージ・音などの情報がセットになって記憶され、脳の神経回路の中で情報処理されると考えられています。ところが、耐えがたくつらい出来事(外傷本体験)に出会うと、脳の「海馬」の働きが抑えられることにより、認知・情動・身体感覚・イメージ・音というまとまりが、切り離されて、つらさを感じないようになります。これは「解離」といわれる防衛のメカニズムであり、人がつらい経験の中を生き延びようとする適応のプロセスでもあります。しかしながら、そのような外傷記憶は、それを思い出させるような引き金の存在により、突然予測不可能な形で、フラッシュバックします。フラッシュバックとは、つらい体験をしたときに適応するために切り離されていた身体感覚や情緒(激しい怒りや悲しみなど)が一挙に蘇り、一種のパニックに陥る状態をいいます。
7日 無償の愛を満タンに!
無償の愛を満タンに! ~ぎゅ~っと抱きしめ合おうね♡~
無条件に抱きしめましょう。
心を抱きしめることで、
きっと、強がりや意地っ張りな心がほぐれ、
素直な心が戻ってきますよ!
”下の子が生まれた!”
”喧嘩した!”
”叱った!”
そんな時には特に、しっかり抱きしめて愛を伝え、
安心させあげましょう。
今日は7日目、子どもをしっかり抱きしめましょう♡
子どもの心のエネルギーが空になると、やる気や意欲はでません。もちろん大人も同じです。心のネルギーを貯める器が子どもによって大きかったり、小さかったりします。器が大きくなった子はときどきで大丈夫ですが、まだ小さい子には沢山のエネルギーを貯め続けることができるようにお願いします。一緒に楽しく食事をする、一緒にお風呂に入る、女の子なら髪の毛をとかす、楽しくコミュニケーションするなど、一緒に何かをすることでエネルギーが満ちてきます。そのときに、頑張って顔晴っていることを伝えていきましょう。
6日 役立つ事の「喜び」を知ること
役立つ事の「喜び」を知ること ~お手伝い出来るかな?~
どんな小さなお手伝いでも、
沢山の「有難う」のシャワーを浴びせて、
褒めて認めてあげましょう!
人のために行動することに喜びを実感すると、
将来、社会に貢献でき、
思いやりや責任感が育まれ、
志の持てる子になりますよ。
2学期8週目の火曜日です。5年生は臨海自然教室で、4年生は益子への遠足です。誰かのために役立つことができるようになるためには、褒められた、認められたということを実感したり、自覚したりすることが必要になります。「だれかのために、みんなのために」行ったことが承認される経験が多いお子さんに育ててることが大切だと「エミール(ルソー)」でも述べられています。「自分のために生き、みんなのために生きる」そんな子どもたちを育んでいきましょう。
5日 安心感は、勇気と行動力の源!
安心感は、勇気と行動力の源! ~ずーっと、ずっと「いってらっしゃい」「いってきます」~
子どもは毎日、
新しいことに出合うために出発します。
しっかり、姿が見えなくなるまで
見送ってもらうことで、安心して旅立てるのです。
安心感が得られないと、不安で、
何事にも消極的になります。
安心感が得られると、エネルギーが充満して、
自分らしさが発揮できます。
「いってらっしゃい」「いってきます」の掛け合いで、
1歩前へ進めるのです!
2学期8週目の月曜日です。ご家庭での子どもたちの変化はいかがでしょうか。子どもの中に安心感が得られているかどうかがポイントです。安心感が得られるときには、実際にはいなくても心の中に「いつでも見守られている」という感覚が育つことです。「愛着の形成」ということになります。小学校入学前に「愛着の形成」がなされないと、学校生活で困難な場面が生じます。お子さんによっては、十分に獲得されないこともあります。小学生の子どもたちに安心感が育つように、褒めて、認めて、励ましましょう。
4日 「あいさつ」は人とのつながり・結びつき
「あいさつ」は人とのつながり・結びつき ~目を見て「あいさつ」してるかな?
目を見ることは相手を認め、
信頼関係を結ぶ第1歩になります。
朝1番の「おはよう」は、
1日の清々しいスタートがきれますよ!
沢山の「あいさつ」を探して声に出してみましょう!
きっと、新しいつながりや、お友達と出合えますよ。
2学期8週目に入り、日曜日です。早朝草刈りで始まり、1週間があっという間に過ぎたと感じる日々です。人と人があいさつを交わすことが改めて、重要視されています。ご家庭での「あいさつ」はいかでしょうか。元気な「あいさつ」ができる子は自分に自信があったり、エネルギーがあったりすると感じています。普段、私も負けなぐらいに「あいさつ」をしてエネルギーを与えていますが、学校が再開して子どもたちの姿が学校にある当たり前の光景になってきました。互いがつながり、結ばれていることを実感しながら、ご家庭での「おはよう」「いただきます」「おやすみなさい」などのあいさつをすすめてください。人とのつながりは向社会性の育成につながります。
3日 食を通じて宇宙とつながる
食を通じて宇宙とつながる ~「いただきます。」「ごちそうさま。」~
手を合わせて言う動作は、
自分と食事に関わる全ての事柄が
つながり合わさることを意味します。
親指にはご先祖様・お父さんなどと言う意味があるので、
親指を見て言うことで、
周りの方への感謝の心が育まれます。
食べ物への感謝の気持ちと共に、
人とのつながり、世界とのつながり、
宇宙とのつながりの中で
自分が生きていることを感謝出来るのです。
2学期7週目の週末です。1日が十五夜で、2日は満月だったと思います。給食でもけんちん汁が出ました。くりご飯やけんちん汁を自宅でも食べていますが、旬を感じて大変おいしいです。旬をいただくことができる幸せを感じています。食べ物に感謝する気持ちで「(生き物の命を)いただきます。」「(生き物の命を)ごちそうさまでした。」と言うのだと祖父母から教えられたことを思い出します。生き物の命を大切にすることは、人間が生きるために必要な分だけ、命をいただくことなんですね。季節を感じつつ、食べ物を感謝してほしいものです。
2日 物事が、うまくいく!
物事が、うまくいく! ~一緒にお部屋を片付けようね~
部屋の乱れは、心の乱れにつながります。
片付けをする事で、空間が整い、心も整理出来るので、
良いエネルギーが部屋に充満します。
部屋の片付けは、心が落ち着き、物事がうまくいきますよ。
ぬいぐるみ、ボール、積み木、
どこに何を片付けるのかを、
はっきり分かるように分類する工夫をしましょう。
一緒に片付けをすることが、習慣化する秘訣です!
2学期7週目の週末金曜日です。幼児へのメッセージですが、小学生に向けたメッセージといっても不思議ではありません。きれいにすることは、場所を整え、次の行動へ切り替えることの準備になります。切り替えることや後片付け、計画的に行うことなどを「実行機能」と言います。この実行機能を上手くできるようにすることが小学生に重要なことと言われています。自分だけではできない子どもの場合、大人が一緒にかかわることで習慣化につながります。「段取り八分」とも言われているように、計画的に行えるようにすることが大人になって役に立ちます。子どもによい習慣を。
1日 何事も基本から
何事も基本から ~朝、歯を磨こう!顔を洗おう!~
さあ、1日の始まりです!
自らの身を整えることが出来ると、
気持ちがシャキッとし、
清々しくなり、気合いが入ります。
エネルギー全開でスタート出来る習慣を付けましょう!
今日から10月。メガネの日やコーヒーの日、日本茶の日などでもあります。また、50周年記念行事の一つとして、空撮による写真撮影も予定しています。
改めて基本を考えてみてください。朝起きたらすぐにトイレに行き、歯を磨くことの習慣を身につけさせることが体の健康につながる始まりでもあります。顔を洗って着替えて朝ご飯です。この一連の動作が身についているか、「おはようございます、おはよう」のあいさつも含めて、始めてみましょう。あいさつができる子は、学習に向き合う準備ができている証拠です。また、人とつながり合うための基本です。
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