日誌

校長室だより

算数がわからないことを考える④

4 図形を理解するコツってあるの?

幾何の分野でつまずいている場合、考えられる原因は2つあります。1つは、図形そのものに苦手意識を持っている場合。図形のカタチをうまく描けなかったり、角度の意味を理解していなかったりするケースです。図形のカタチがとれないのは、小さい頃から自分の手で図形を描く機会が少なかったからだと考えられます。

図形の認識を持たせるためには、まずはフリーハンドで描かせます。例えば五角形を描こうと思ったら、ある程度五角形のイメージを持っていなければできません。頭の中でイメージを描き、そのイメージを自分の手で紙に描く練習をさせましょう。もちろん子どもが小さいうちに、一緒に描いてあげるのがいちばんですが、いつから始めても遅いということはありません。家の中にあるものでもいいし、車好きの子どもなら、丸や四角や三角を使って遊びながら描いていくと、いつの間にか図形を描きこなしていけるようになるものです。

そしてもう1つは、技巧的な問題です。コンパスや定規、分度器といった器具の扱い方に慣れていないというケースです。また、線がまっすぐ引けない、途中から二重線になってしまうようなケースでは、指がうまく動かない、力の入れ方がわからないという問題を抱えていることがあります。普段から使わなければきれいな線が書けませんから、器具を使うことを習慣づけてあげるといいでしよう。そのためには、定規もコンパスも、子どもの使いやすいものを使わせてあげましよう。楽しみながら練習すれば、必ずうまくなります。

例えばコンパスならば、きれいな円を描く練習をするのではなく、円を使った模様をデザインしたり、できあがった模様に色付けしたりするといいでしよう。学校でも、コンパスを使ったデザインコンテストを開催すると、子どもたちは本当にイキイキと楽しそうに取り組みます。コンパスや定規を使って好きなキャラクターを描くのも楽しそうです。危険のない範囲で好きなだけ遊ばせてあげると、器具の使い方は格段に上手になります。

図形を描く技能を磨くならば、お手本になるものを用意して、忠実に描き写すという方法もあります。正しいカタチを観察することで、技術的なレベルアップにつながります。

 

図形に興昧を持たせるためのヒント

図形の苦手な子どもは、描く楽しさを知りません。ですから「正しい描き方はこうだ!」などと強制すると、ますます敬遠してしまうでしょう。コンパスや定規などの使い方が多少間違っていたとしても、あえてロをはさまず、いつでも遊べる遊具として手の届く場所に置き、自由に使えるようにしておくのが、図形に興味を持たせるための近道です。

 

(1)描きたいものをフリーハンドで描く

描きたいものが考ったら、それをまずイメージします。建物でも家具でも、いつも見ているアニメのキャラクターでも構いません。まずはなるべく「〇・□・△」で描き表せるような、簡単なものを頼りにして、遊び感覚で好きなようにフリーハンドで描かせてください。もし描いた絵が気に入らなくて自分で修正するようになれば、図形を描く第一段階はクリアしたと思っていいでしょう。

(2)器具を勉強道具として使わない

器具の中でも、コンパスはいちばん扱いにくいものです。種類もたくさんありますから、まずは使いやすいものを自分で選ぶことが大事です。学校では、コンパス学習が始まるときは、事前にコンパスを用意させて、休み時間に自由に使うようにすることで、子どもたちはコンパスを勉強道具だと認識しません。ですから、実際にコンパス学習が始まる頃には、自在に使いこなせるようになっています。家庭でも、楽しみながら使う時間を設けてみましょう。持つところをビニールテープで巻いて太くすることも有効です。

(3)図形のクイズを作成する

図形を使ったクイズやゲームで楽しむことをお勧めします。図形は単純に見えますが、ちょっとした工夫次第で幾通りもの表現が可能です。例えば、紙の上に線をランダムに交差させて、その中から三角形や四角形を何個見つけることができるかを競ったり、目視で角度を推測して最も近い答えを出したりと順に順位をつけるゲームはいかがでしょう。まずは親御さんが作り、慣れてきたら子どもにも製作を依頼してみましょう。ビックリするようなアイディアを見せてくれますよ。

8日 自分は大切な存在!

8日の魔法の日めくりメッセージです。

自分は大切な存在! ~手洗いうがいは大切だよ~

手洗い・うがいを通して、
自分の体を大切にする習慣を身に付けましょう。
手を洗うとは、表裏、爪の間まで気を付けること。
うがいは、喉の奥の見えない汚れを取ること。
見えていることだけにとらわれないで、
自分を大切にしましょう。

すぐに結果が見えないことでも習慣化することで、
自分というものは、外見だけでなく、
”中身も大切なんだ”と分かります。

自分を大切に出来ているようになると、
他の人・ものも大切にする事が出来るようになりますよ。


 2学期4週目の火曜日です。新型コロナウイルス感染予防のための新しい生活様式の中心は、こまめな石けんを使った手洗いやマスクをつけた生活です。また、毎朝の検温を行っていただいています。自分を守ることは、みんなを守ることです。自分のことを守るためには、まず自分自身が意識や自覚をもとにした行動になります。行動化につながるためには、子どもに理由を伝えていくことが大切になります。引き続き、宜しくお願いします。

算数がわからないことを考える③

3 どうすれば『割合』『比率』を理解できるの?

『割合』『比率』の学習は、子どもにとっては大きな壁です。分数や小数の知識が身についていないとなかなか理解できないし、たとえ分数や小数が得意でも、割合や比率に関連づけたりする知恵がないと、「わからない」で終わってしまう可能性もあります。ものの見方には、加法的な見方と、乗法的な見方がありますが、子どもたちは通常、ものの大きさや量を比べるときには「差」を見ています。ですから早いうちから、意図的に「比」で考えられるようにするといいですね。

お姉ちゃんは折り紙を10枚、本人は5枚持っていたとき、「お姉ちゃんのほうが5枚多いね」というより、「お姉ちゃんは、あなたの2倍持っているわね」とか、おやつにクッキーが8枚あって4枚食べてしまったときは、「4枚食べた」ではなく「もとの数の半分になっちゃったね」といった具合です。「何を基準にしているのか」をはっきりさせておく習慣をつけておくといいでしょう。

一緒に買い物に出かけていけば、「果汁30%のジユース」とか「本日全店3割引」といった表示を目にする機会があります。「今日は安くなっている」と言って、さっさと買い物を済ませてしまうのではなく、「なになに?定価が5000円で3割引。てことは、このシャツ3500円ってことね。すごい。1500円も得したね」といった投げかけをしてあげるといいでしょう。このように、割合について馴染むような会話をしていると、実際に授業で習うときに理解するのがラクです。『割合』『比率』という言葉は知らなくても、意味は理解できているからです。

説明しよう、教えてあげようと構えることはありません。例えばテレビを見ていて「あら、消費税が8%から10%になったね。いやだ、大変だわ」といった話題をちょっと取り上げるだけで充分です。子どもが「何が大変なの?」と聞いてきたらしめたもの。「だって100円のノートが、今は108円で買えるけど、10%になったら110円払うのよ」と。「たいしたことないじゃん」と言うなら、「じゃあ、1億の家を買うとして、今なら消費税800万円だけど、10%になったら1000万円よ」という会話でもいいと思います。

 

『割合』『比率』を使いこなすヒント

家事をはじめとして、私たちは日常の中で『割合』『比率』の考え方を使っています。料理の味付け、洗濯時の洗剤や水の量の調整、買い物や掃除、一日の時間配分をするときなど、振り返ってみるとけっこう思い当たります。子どもにもこういった貴重な体験を積ませて、知識を日常の中で生かすことを学んでほしいと思います。

(1)意図的に『割合』や『比率』を使う体験をさせる

例えば、料理のレシピはたいてい4人分で書かれていますが、「このレシピを使って3人分の料理を作るときはどうすればいい?」と、実際に挑戦させてみます。表示されているそれぞれの材料を4つに分けた分量を3倍することになりますが、その比率は変わりません。野菜も、肉も、すべてその割合になるのです。そしてできあがる量も同じ割合です。基になるのは何かを理解した上で、考え方が混乱しないように整理させてみてください。このような経験によって、『割合』や『比率』について正しい見方が身につくようになります。

(2)会話の中に、割合の表現を意識的に挟み込む

新聞やテレビでも、割合や比率はよく登場します。お父さんと一緒に野球中継を観れば、打率や盗塁率、防御率など、比率に関する数字が出てきます。何を基にして、どのような計算で算出しているのかを教えてあげてください。ほかにも、ニュース番組を聞いていると、降水確率〇%、失業率〇%、消費税率〇%とあちこちに貴重な教材が豊富に揃っていることに気づきます。

(3)割合は、実際の大きさや量を意識させる

脳全体を100%として、例えば、お父さんの脳内は、仕事40%、趣味20%、家族20%、お酒10%、スイーツ10%というように、割合を円グラフにするという遊びがあります。『割合』や『比率』がひと目でわかる円グラフは、視覚的に子どもの興味を引くのでぜひやってみてください。このように、子どもから大人まで家族みんなで楽しめるような遊びを通して、割合への理解を深めていくことも、ご家庭においてはとても効果的な取り組みだと思います。さっそく家族みんなの脳内円グラフを作ってみましょう。

7日 無償の愛を満タンに!

7日の魔法の日めくりメッセージです。

無償の愛を満タンに! ~ぎゅ~っと抱きしめ合おうね♡~

無条件に抱きしめましょう。
心を抱きしめることで、
きっと、強がりや意地っ張りな心がほぐれ、
素直な心が戻ってきますよ!
”下の子が生まれた!”
”喧嘩した!”
”叱った!”
そんな時には特に、しっかり抱きしめて愛を伝え、
安心させあげましょう。

今日は7日目、子どもをしっかり抱きしめましょう♡

 2学期4週目、月曜日です。子どもは学校への足が、大人は仕事への足が重い日です。子どもの心のエネルギーが空になると、やる気や意欲はでません。もちろん大人も同じです。心のネルギーを貯める器が子どもによって大きかったり、小さかったりします。器が大きくなった子はときどきで大丈夫ですが、まだ小さい子には沢山のエネルギーを貯め続けることができるようにお願いします。一緒に楽しく食事をする、一緒にお風呂に入る、女の子なら髪の毛をとかす、楽しくコミュニケーションするなど、一緒に何かをすることでエネルギーが満ちてきます。そのときに、頑張って顔晴っていることを伝えていきましょう。

算数がわからないことを考える②

2 小数や分数でつまずいたときは?

12 345…」という自然数は、子どもたちにとっても、文字通り自然に感じられる数です。日常的にも関わりの深い数字なので、理解するのも難しくありません。たとえ数値が変わっても、同じ質の数が変化するだけですから、頭の中でイメージできるのです。ところが、小数や分数は、数の構成自体がまるで異質ですから、簡単には理解できません。初めて目にしたときに戸惑う子どもも少なくありません。

また、分数が難しいのは、複数の意味や捉え方があるからです。例えば「3分の2」というのは、「1を3つに分けたうちの2つ分」であり、「3分の13分の1を足した数」であり、「23分の1をかけた数」でもあるわけです。

分数でつまずくと、人によっては成人になるまで引きずってしまうこともあります。たとえ分数が理解できないままでも、日常生活ではあまり不自由を感じない、また分数を理解していないからといって恥をかく場面があまりないために、なかなか『分数音痴』は露見しないのです。ですから、授業で出てきた時点でしっかりと理解しておかないと、本当の苦手意識を持ってしまうことになりかねません。小数も同様です。しかし小数も分数も、本当の意味や構造的なことはわかっていなくても、日常のいろいろな場面で、なんとなく耳にはしているのです。

例えば、体温を測って「36. 5度ね」と言われたとき、「その、テン5ってなぁに」と疑問を持ち、その疑問に対して、大人が答えてくれた経験を持つ子どももいるはずです。もしそのときには理解できなかったとしても、学校で小数を習つたとき、「あぁ、あのことだ」と、頭の中で結びつくわけです。

 よく「1年生は何も知らない、何もない状態だから何でも1から教えなくてはならない」と思っておられる人もいますが、実はそれは誤りです。1年生の学習をするのにふさわしい下地はみんな持っています。その中でも、今までにいろいろなことを見て聞いて、たくさんの体験をしている子どもほど、算数を理解するのは早いです。

「そういうことだったんだ」と気づくことが、学校での学びなのです。日常生活の中での具体的なことが、学校で勉強することによって抽象化し、結びついていく、それは、子どもにとつては大きな喜びです。そしてそれが、次の学びへの原動力になるのです。

 

小数と分数を理解するヒント

小数や分数は、本当に理解できるまでには時間がかかるもの。たとえ意味はわからなくても、ルールに従って正しく計算し、短時間で答えを出せる子もいます。ただし、そのときに数式は解けたとしても、文章題や応用問題でつまずいてしまうこともあります。子どもには、具体的なことと結びつけて理解できるように促してあげましょう。

(1)実際に分数の操作を経験させる

分数の本質は実際に目で確かめることが可能なので、ご家庭でのお手伝いなどを通して、分数を意識するような体験をさせてあげるといいでしよう。「牛乳をコップの3分の1まで入れておいてね」 「今日は大根を使った料理を作るから、この大根を5等分してくれる?」など。もし迷っているようならば手を貸してあげて、子ども自身が「これが3分の1なんだ」「5等分って、5分の1ずつに分けることなんだ」と納得できることが大事です。実体験に勝る教材はありませんから、キッチンでどんどんトライさせてください。

(2)基になるものを明確にする

 分数も小数も、「基になるものがあり、それを『1』とする」という基本があって成り立つことを理解させます。この点を曖昧にしたままだと、混乱するばかりです。「牛乳が半分しか残っていないね」の牛乳の量を『1』としていると意識させます。「青い色鉛筆の長さは、黄色の色鉛筆の3分の1くらいだね」というときには、黄色の色鉛筆を『1』とするという見 方ができるようにします。小数も同様のやり方をすることで、理解させるようにしましょう。

(3)小数は、実際の大きさや量を意識させる

小数を実体験させるには、例えば靴を買いに出かけて試着したときがチャンスです。「20cmだと小さいし、21cmだとちょっと大きいね。20.5cmの靴にしようね」といったときに、0.5cm5であることを教えてあげてください。 子どもなら、おそらく難なく理解できるでしょう。また、体重計に乗って「21.7 kgだった」というときには、「あと0.3kg増えれば、22 kgになるね」と、毎日の暮らしの中で小数を意識させるようなやり取りをしてみてください。