日誌

校長室だより

体力をつけるためには?❷

❷「おやつ」をあげる  一糖質より脂質に気をつける

 子どもは活動量が多いため、間食をほしがります。管理栄養士の牧野氏によると、おやつは「食べる時間と量を決めることが大事」とのこと。そうしないと際限なく食べてしまい、晩ごはんが食べられなくなってしまうからです。おやつは昼ごはんと晩ごはんの中間くらいの時間に、1食分をお皿にのせて渡します。
 1日に必要なエネルギー量の10%くらい、小学生なら約200キロカロリーが目安になります。これは板チョコでいうと1枚の半分、あんぱんなら1つ、ポテトチップスなら小袋1袋程度です。
 おやつ選びのポイントは、糖質より脂質をチェックすること。脂質が多いと消化のためのエネルギーが多く必要になるため、だるくなったり、眠くなったりすることがあります。

「いいおやつ」ってどういうもの?
(1)脂質が少ないおやつを選ぶ
 安心なのは和菓子です。「どら焼きやみたらし団子をはじめ、和菓子だと脂質が少なく、あずきには日本人に不足しがちな食物繊維も含まれます。ほかに脂質が少ないおやつは、おにぎり、あんまん、あんぱん、ジャムパン、ぶどうパンなど。バナナ、ゼリー、ヨーグル卜もオススメです」と牧野氏はいいます。
 一方で、脂質の多いおやつとは、ケーキ、ホットドック、カップラーメン、唐揚げ、ハンバーガー、フライドポテト、カレーパン、アイスクリー厶などです。どれも子どもの大好物ですが、カロリーも高いので、毎日のように食べるのは控えたほうがよさそうです。スナック菓子に含まれるトランス脂肪酸は、悪玉コレステロールを増やして老化や生活習慣病を招くおそれもあります。
(2)甘い飲み物に注意する
 小学生なら、1日に1リットルくらいの水分が必要です。のどが渇いたときは、コップ1杯の牛乳を飲むと、カルシウム不足が補えます。また、しっかりと水分補給をするには水、もしくはお茶がベストです。子どもが大好きなスポーツドリンクは、おやつとしてコップ1杯程度ならOKですが、のどが渇くたびにスポーツドリンクを飲んでいると、すぐに力ロリーオーバーになります。
 500ミリリットルの清涼飲料水には、砂糖などによる糖質が50グラ厶近くも含まれていることがあります。糖質は子どもの成長にとって欠かせない重要な栄養素ですが、毎日何度もジュースを飲んでいたら、いつのまにか飲み物だけで砂糖を過剰に摂取してしまうことになるので注意が必要です。
(3)運動の後はエネルギー補給をする
 習い事などで運動する場合、始まるまでに時間があるときは、「おにぎりやあんまんなど、糖質の中でもゆっくり消化・吸収されるでんぷん質の多いものを食べると長い時間エネルギーになり、体の動きがよくなります」(牧野氏)
 運動の後は、速やかな疲労回復と筋肉の修復のために、あまり時間を置かずに「果汁100%のオレンジジュース、ビタミンCやクエン酸入りのスポーツドリンクを飲むか、小さなおにぎりや牛乳、バナナなどをとるのが効果的。そのうえで、夕食でしっかりタンパク質を補うことが大事」だと牧野氏はいっています。

おすすめの本より③

Q:自分の言葉で上手く話せない
A:自分のことをよく知ると自分の言葉で話せるようになるよ
解説:
最も困難なことは自分自身を知ることであり、最も容易なことは他人に忠告することである
自分の意見をスラスラと言っているがいたらかしこくてかっこよく見えるよね。でも、話している内容をしっかりと聞いてみよう。
ギリシア七賢人のひとりであるタレスは「最も困難なことは自分自身を知ることであり、最も容易なことは他人に忠告することである」と言っているんだ。
他人を批判したり、他人に忠告したりするのは簡単なことで、だれにでもできるよね。でも、そうした言葉は、人に対して意見を押しつけているだけで、本当の意味での自分の言葉ではないよね。自分の言葉で話すために大切なのは、自分自身のことを知っていることだよ。だから、「自分の言葉で話せない!」と悩んでいる人は、自分の長所はなんだろうか?自分の短所はなんだろうか?と自分のことについて、よく考えてみることからはじめるといい。そうすると自然と自分の言葉で話せるようになるよ。

おすすめの本より②

Q:他人と自分を比べて劣等感をもってしまう

A:劣等感を上手く使えば向上心につながるよ

解説:

 精神科医で心理学者のアルフレッド・アドラーは「劣等感を友達にしろ」と言った。劣等感は、だれもが持っている感情のひとつ。でもこの劣等感を上手く使えば、向上心を持つきっかけになるんだよ。
 一方で悪い劣等感もあって、それは「他人」との比較で生まれたものだ。「自分はあの人よりもサッカーが下手」などと比べるのはよくないよ。たとえ頑張って練習をしてその人を超えることができても、また違う人と比べてしまうんだ。大切なのは他人と自分を比べてしまうクセをやめること。悪い劣等感を持っていると、 考え方が卑屈になってしまうよ。
 よい劣等感とは、“理想の自分”との比較で生まれるものだ。大切なのは“目標”を持つことだね。その目標にどれだけ近づいているか、冷静に今の自分を見ることができれば完璧だ。たとえ苦手なことでも、かならず上達するよ。

おすすめの本より①

 2020年から21年にかけて、鬼滅の刃のブームです。冬休みに23巻を読みましたが、ブームになるだけのことはありました。キーワードは、「家族愛・兄弟愛」「頑張る長男の炭治郎(たんじろう)と、愛されキャラの禰豆子(ねずこ)」「シリアスとユーモアの絶妙」「個性の濃いキャラクター」などがある中で、「折れない心(レジリエンス)」ではないかと思いました。正に折れない心を作る教科書のようなものでした。

 今回、「10歳の君に贈る、心を強くする26の言葉」という本から26の言葉を紹介します。お子さんに伝えてみてください。Q&Aの形式になっていて、その解説を哲学者が答えてくれるようになっています。

Q:「勉強ができない」
A:「できないこと 知らないことを 知っているからこそ 先に進めるんだ」
解説:
ソクラテスの有名な言葉に「無知の知」がある。ある日ソクラテスは知り合いの賢者たちに善と正義の意味を聞いて回った。賢者たちはみんな、善と正義の意味なら「もちろん知っているさ…」と言ったが、ソクラテスと深い問答を繰り返すうちに、誰もその意味を答えられなくなってしまった。その時にソクラテスは気がついたんだ。みんなは自分が知っていると思い込んでいるだけで、実は何も知らない人が多い一.
本当は知らないのに、自分が知っていると思い込んでいる人たちは、その先に進むことができない。それよりも「自分は何も知らない」ということを知っている人の方が本当は賢いのではないか?という考えにたどり着いたんだ。
自分は勉強ができない!ということを知っているということは、その先に進めるということだよ。「できない」と知っているからこそ努力ができる。これはすごいことなんだよ。

 

体力をつけるためには?❶

 今日から子育てベスト100に載っている「体力をつけるためには?」を紹介していきます。

❶バランスよく「栄養」をとる  -よい食事のシンプルな本質
 管理栄養士で子どもの栄養指導にもくわしい牧野直子氏は、子どもの食事で最も大事にすべきことは「全体のバランスを整える」ことだといいます。バランスを整えるには、主食•主菜•副菜をそろえるということが基本です。牧野氏によると、「主食3:主菜1:副菜2」の割合がベストのバランスだそうです。

バランスよく「栄養」をとるにはどうすればいい?
(1)「主食•主菜•副菜」をワンセットにする
 「主食」は、ごはんやパンなど糖質が中心です。糖質は脳と体を動かすエネルギー源になります。糖質制限がブームですが、牧野氏は「糖質が不足すると代わりにタンパク質が使われ、体が大きくなるために必要な栄養素を使ってしまうことになり、骨や筋肉の成長をさまたげます」と忠告します。一度の食事でおにぎり2つ程度、しっかりと糖質をとることが大切です。「主菜』は肉や魚、卵、大豆製品などタンパク質を多く含む食材でつくります。主菜は筋肉や血液などをつくる基になります。とくにスポーツをしている子どもは、筋肉の疲労回復のために、タンパク質をしっかりととることが必要です。
 「副菜」は野菜やきのこ類、海藻、こんにゃくなど、ビタミンやミネラル、食物繊維が多く含まれるおかずです。副菜は体の調子を整えます。「副菜」は1食に2品以上が理想ですが、たとえば具だくさんの味噌汁なら1品で栄養満点。また、主菜にもたっぷり野菜を加えれば、主菜と副菜を兼ねられます。味付けは、主菜が濃いめなら副菜は薄味に、主菜が塩味なら副菜は甘みのあるものにして、全体でバランスをとると、飽きずにおいしく食べられます」(牧野氏)
(2)毎日2杯の「牛乳」を飲む
 これらのほか、子どもの成長期に欠かせない栄養素は、カルシウムです。カルシウムの大半が蓄積されるのは成長期まで。大人になって骨粗鬆症や生活習慣病にならないよう、この時期にしっかり摂取しておくことが大切です。牛乳なら毎日コップに約2杯。小学校の給食で出される牛乳、約2本分です。給食のあるときは、朝ごはんやおやつをコップ1杯の牛乳と一緒にとるようにします。
 ただ、これだけではまだ足りず他の食品からも補う必要があります。ヨーグルトやチーズなど、牛乳以外の乳製品にも多くの力ルシウ厶が含まれています。青菜類(小松菜)、海藻類(ひじき)、大豆食品(木綿豆腐や納豆)、小魚や桜えび(殻、骨ごと食べられるもの)などからもとることができます。
日本人は大人でもカルシウムが不足しているといわれています。子どもの場合、「給食のない週末や長期休みのあいだはとくに気をつけて、家族みんなで積極的に乳製品などをとるように心がけて」と牧野氏はいいます。
(3)1人分ずつ取り分ける
 子どもの肥満が増えていますが、牧野氏によると、盛りつけは1人分ずつ取り分けたほうが、偏食や食べすぎを防ぐとのことです。子どもにはお子さまランチのようにワンプレートミールで盛りつけると、いろいろなおかずが一皿にのってカラフルになります。赤やオレンジ'、黄色の暖色系の器を使うと、食 欲をそそるようです。
(4)夕食が遅くなるなら「2回」に分ける
 最近では、親の帰宅時間や子どもの塾•習い事の関係で、食事の時間が遅くなりがちな家庭が多いかもしれません。そんなときは 「2回に分けて食べさせればいい」と牧野氏はアドバイスします。1回目は、夕方にパンやおにぎりなど主食系のものを先に食べさせておきます。肉まんやおにぎりに含まれる豚肉やサケ、たらこなどのビタミンB,は、主食の糖質と一緒にとると脳の働きがよくなります。
 2回目には、普段の食事より1〜2割少なめの主菜と副菜を食べさせます。ただし2回目のおかずは、揚げ物など消化に時間がかかるものは避けたほうがベターです。睡眠が浅くなったり、翌朝食欲がわかず朝食を食べられなくなったりします。
(5)食べない子には? 食べすぎる子には?
 食の細い子には、高カロリーな揚げ物にすると、少量でもしっかりとエネルギーがとれます。逆に食べすぎてしまう子には、早食いにならないよう、噛みごたえのあるものを出し、よく噛んでゆっくり食べるようにうながします。「噛みごたえを出すには、パスタなら、ペンネのような短いパスタにすると嚙むのに時間がかかります。野菜も固めにゆでたり、繊維に沿って切ったりすることで嚙みごたえを残せます。たとえば千切りキャベツは、繊維に逆らうように切るとふわふわで口当たりが柔らかくなり、繊維に沿って切るとシャキシャキとした噛みごたえが出ます」 (牧野氏)