日誌

2020年9月の記事一覧

算数がわからないことを考える⑦

7 わからないまま、なぜいつまでも考え続けるの?

「いくら考えても答えが出ない」と苦戦しながらも、難問を前にしてもあきらめない子どもを見ると「この子はこれから伸びていく子だな」と、ちょっと嬉しくなります。投げ出さず、ふてくされず、自分で何とかしようと挑戦し続ける気持ちがあれば、いつか必ずその成果は出てくるものです。ただ年齢にもよりますが、子どもが集中して考え続けるには限界があります。ですから、ずっと考えているうちにフッと気を緩めるときがあります。緊張状態と緩和状態をバランスよく配分しながら机に向かっているならば問題はないのですが、緩めたまま、別のことをずっと考え続けているようならば、いつたん机の前から離れることを促したほうがいいでしょう。

「もっと効率よく勉強しなさい」「集中力が足りないんじゃないの」などと追いつめることだけは避けて、よく話を聞いてあげて本音を聞き出してみてください。今やっている勉強が難しすぎるのかもしれません。悩みを抱えているのかもしれません。

よく、「算数は積み重ねの教科だから、今わかっていないとだめだ」と心配されるお母さんがいますが、それは大きな誤解です。算数は取り返しのつく教科です。中学校に進んで数学を勉強していく中で、いやでもこれまで学習したことのすべてを復習せざるを得ません。ここが、理科や社会科と違うところです。算数は、今やっていることに本気で取り組めば、全部それが復習につながります。どこか一つ取りこぼしたとしても、後で必ず取り返すことができます。

一度くらいつまずいたからといって、「算数は苦手だ」と決めつけないことです。新しい問題に取り組んでいくうちに、自然に理解できるようになるものです。そのときに理解できなくても、しばらく経ってから、「ああ、あのときわからなかったのは、こういうことだったのか」と気づくことが多いのです。しかも、算数にはいろいろな解き方があります。よく「算数の答えは一つだ」と言います。確かに答えは一つかもしれませんが、答えを導き出す方法はたくさん用意されているのです。例えば、植木算がわからなくても、鶴亀算でつまずいても、「方程式を使えばできちゃった」という子どももいます。それをきっかけに算数が苦手科目から得意科目になるケースもあります。心配しすぎないでください。

 

「わからない」を助けるヒント

わからないなりに頑張ろうとしている子どもに対し、厳しい言葉を投げかけるのは逆効果です。大人の意見を一方的に説いても、「こうしなさい」と命令しても、子どもの耳には届きません。頑張る姿勢を評価した上で、何につまずいているのか、手助けできることはないのかと、穏やかに本音を聞き出してあげましょう。

(1)現時点のレベルに合った問題を解く

親御さんの立場からすれば、自分の子どもが「学校の勉強についていけていない」と認めるのは辛いことかもしれません。しかし当の子どもは、もっと辛い思いをしています。その心情をわかってあげて、一緒に解決していく方法を話し合いましょう。まずは、つまずかずに問題が解ける時点に遡ってスタートします。簡単な問題でも、「できた!」という満足感を味わうことが自信につながるのです。そして、そこから、「もっと頑張ろう」という意欲が出ます。多くの成功体験を積み重ねていけるよう、長い目で導いてください。

(2)体を動かす時間を作る

長時間机の前に座り続けていると血行が悪くなり、次第に頭も働かなくなります。机を離れ、体を動かすように勧めてあげましょう。軽いストレッチ運動や、ゆっくりと外を歩くのも効果的です。お母さんも家事の合間に、子どもと一緒にウォーキングに挑戦してみるのもお勧めです。歩きながら楽しい時間が過ごせます。凝り固まった体をほぐして気持ちを一新した後は、頭もスッキリしているはず。「さぁ、もうひと頑張りね」と励ますことも忘れずに。

(3)途中経過をしっかり書く

 一つの答えを導き出すために、頭の中で考えを巡らせてもなかなか解決の糸口が見つかりません。答えを導き出せないということは、方法が間違っているか、または何かが足りないわけですから、 見方を変えてみるのも一つの方法です。また、頭の中だけで答えを出そうとせず、とにかく何でも書き出してみる習慣をつけさせましょう。書き出すことで頭の整理がついてくることもありますし、何がわかって何がわからないのか、はっきり目で確認できるので、対策も立てやすくなります。

11日 聴くことは宝箱

11日の魔法の日めくりメッセージです。

聴くことは宝箱 ~お話は最後まで・・・~

相手の話が終わるまでしっかり聴くことで、
自分より相手を優先することが出来、
注意深く聴き取る力、集中力が身に付き、
よく知ることが出来ます。
習慣化すると、人をまとめる力、
リーダーシップ力にもつながります。

まず、お母さんが子どもの話に
「あいづち」をうちながら、最後まで聴くことで、
子どもに満足感が得られ、
自然に最後まで話を聴ける子に育ちますよ。

 2学期4週目の金曜日です。話を聴くことには様々なよさがあります。話を普段聴くことができない場合、一緒にお風呂に入ることで可能になります。また、絵本などを読み聞かせすることも効果的です。聴くときにはうなずいたり、相づちを打ったりすると、聴いてもらっているという気持ちが高まります。出来事や事実を聴きながら、流れている気持ちや思いを併せて聴いてください。「◯◯だったので、・・・と言う気持ち(感じ)なんだね」と、フィードバックするとより有効になります。金曜日の夕方から日曜日と時間がありますので、子どもたちの話に耳を傾けていただけると幸いです。

算数がわからないことを考える⑥

6 文章題が苦手なのはなぜ?

算数の文章題を解くにあたって大事なことは、頭の中で絵が描けるか、イメージできるかということです。文章題の苦手な子どもは、後で「どんな問題だったのか説明してみて」と促しても語り直せません。自分の言葉で説明できないのです。文章を読んでそのストーリーを描ける子どもは、文章題を苦にしません。例えば「Aちゃんがお買い物に行き、リンゴを3個買って帰りました。お家にはリンゴが2個ありました。リンゴは全部でいくつでしょう」という文章題があるとします。問題文から、お買い物をしている状況を想像し、赤いリンゴを思い浮かべ、そして最後はどうなったかなとイメージできれば、「これは足し算だな」とわかるのです。

学年が進んで分数や複雑な割合が出てきても、その情景をイメージ化できて、それぞれの関係を結び付けることのできる子どもは、心配ありません。算数というのは、余計な情報をどんどん切っていくものなのです。ミカンであろうがリンゴであろうが、最後は数字だけが残るわけですから。膨大な量の中から、抽象的なものを残して他を切り落としていくというのが、算数の本筋です。しかしこの作業を行なうには、たくさんの問題に出合い、訓練し続けることが必要です。

低学年の場合、この算数の本筋の逆をやらせることもあります。例えば、「2+3」という式を使って、できるだけ長い文章題を作らせます。「リンゴ2個とミカン3個、合わせていくつ?」という問題文ができたら、次に「どうしてミカンとリンゴ が一緒にあるのかな?」、「お友だちが家に来るから果物をたくさん用意することになったの」というように話を膨らませていきます。この操作ができるようになると、これとは逆の、『切り落としていく作業』もラクにできるようになるのです。

上級生になると、問題を一問解くために、いくつもの情報を使わなければならないケースも出てきます。時間の問題、割合の問題、図形の問題が組み合わさっている1問があるとすれば、どれか一つでもわからなければ答えを出すことができません。と同時に、不要な情報は切り捨てるという決断力も必要になってきます。

要は、頭の中のどの引き出しを開ければこの問題を解くために有効な情報が入っているのか、答えを導き出すのに何が必要で何が不必要なのか、を判断して制限時間内に答えを出す。それができて、初めて点数に結び付くのです。

 

文章題に強くなるヒント

計算題を解くのは得意なのに文章題になると途端に筆が止まってしまうのは、とてももったいないことです。知識や技術は、応用できなければ宝の持ち腐れになってしまいかねません。今後、計算能力を生かせばどんなことができるのかなど、家庭で将来の夢を語らせてみると、苦手意識を克服するきっかけになることもあります。

(1)文章の情景をイメージする

文章題を解くには、文章の情景をイメージできるかがカギになります。まずは、問題を音読させてみてください。スムーズに読めなければ、問題の意味を理解していないことが考えられます。突っかからずに読めたら、どういう内容だったか聞いてみましょう。うまく説明できなければ、「誰が、何を、いくつ、どこに」といった具合に尋ねます。また、絵や図を使って要点を整理していくのもいいでしょう。頭の中で考えるだけでは解けない問題も、実際に読んだり書いたりすることでヒントが見えてくるものです。

(2)まずキーワードや数を抜き書きする

文章題を読んでも問題文の意図がわからないときは、文中のキーワードや数をノートに抜き書きしてみます。書き出したポイントを結びつけたり、丸で囲ったりすることで、それぞれの関係性が明確になってきます。そのような作業に時間をかけるわけにはいかないテストに備え、問題文の中で重要だと思う部分に下線を引くという方法を試すといいでしょう。ご家庭での学習で卜レーニングしておけば、こちらの方法でも対処できます。

(3)問題をランダムに出して復習する

問題集をただ順番通りに解いていくのではなく、問題を一つひとつ切り取って、ランダムにノートに貼っていきます。次にどんな問題が出てくるかわからない、まさに本番のテスト問題のような教材ができあがります。このようなオリジナルの問題集を作って、本番に備えたトレーニングを繰り返しましょう。必要に応じて素早く問題を解くためのスキルを引き出せるような準備をしておけば、「どんな問題が出ても大丈夫」と自信を持ってテストの日を迎えられるようになります。

10日 自己責任力

10日の魔法の日めくりメッセージです。

自己責任力 ~脱いだ服、片付けられるかな?~

脱いだ服は、ついつい、親が片付けてしまいますが、
ここではぐっと堪えて自分で片付けられるように
導きましょう。

自分の行動に最後まで責任を持つ。

伝えたい大切な「自己責任能力」を
毎日の繰り返しの中で身に付けさせてあげましょう。


 今日は木曜日です。自分のことは自分でできるように見守って、声をかけたり教えたりして励ましていきましょう。コーチングの考えが必要になります。その場その場での成長を促すかかわりが大切です。目をかけ、手をかけ、声をかけるなど宜しくお願いします。
 ペップトークをご存じですか。試合
前に、指導者が選手に対してポジティブな言葉を投げかけるというもの。たとえば、試合を控えた選手に対して「絶対勝て!」などとプレッシャーをかけるのではなく、「練習どおりにやれば大丈夫だよ」と前向きな言葉を投げかけます。あるいは、ミスをした選手を叱るのはなく、「次はうまくいくはずだ」と励ますといった手法です。多民族国家であるアメリカのチームスポーツが特に強いのは、コーチが選手たちにペップトークを使うことで士気を高めているからだと言われてます。ポジティブな言葉は、チーム全体に一体感をもたらす効果があるのです。

算数がわからないことを考える⑤

5 計算ミスを防ぐ方法ってあるの?

ミスをするには、いろいろな要素があります。学んだことが身についていない、テスト中の緊張感で焦ってしまう、体調不良に端を発したケースもあるでしょう。ところが、わからないからではなく、できすぎるからミスをするケースもあります。例えば、「3+2」を「6」と間違ってしまうのは、上級生になってからのことです。頭の中で「3X2」という式がよぎってしまい、それを答えだと勘違いすることがあります。かけ算を習う前や、あるいはかけ算嫌いの子であれば、こういうミスは出ませんね。

子どもの頭の中では、いくつもの数式、いくつもの組み合わせが混在しています。その中から選択するときに、うっかりミスしてしまう可能性もあります。ある程度の知識や思い込みがあるから犯してしまうミスもあるのです。

計算ミスは、誰もがしてしまうものですから、いつまでも引きずらないことも大事です。10問のうち5問を間違えたなら勉強不足ですから、反省しなければなりません。しかし、10問中1問を間違えたからといって問題視することはありません。人間ですからミスもして当然です。「次は、こういうミスをしないようにしよう」と振り返ることのほうが、よほど大事なことです。

ミスは、「しない」ことを目標にするのではなく、「発見すること」を目指しましょう。つまり、チェックする機能をどれだけ持っているか、が重要なのです。例えば「20円の鉛筆を15本買いました。代金はいくら払いましたか?」という問題が出たとして、うっかり「30円」と答えを書いてしまったとします。見た目には「ゼロをひとつ忘れた」という単純ミスに見えるかもしれません。でも、実際に20円の鉛筆を15本も買ったとしたら、「30円しか払わないのはおかしいな」と思うはず。思わないことこそが、問題です。チェック機能が働いていれば、テスト中にミスを発見することもできます。検算をすることも大切です。検算すれば、ある程度のミスは防ぐことはできます。しかし実は、ざっと見直したときに「あれ?」「なんかおかしいな」と思えれば、時間の短縮にもつながります。

ミスは必ず起こるという前提でいいのです。「起こるものだから、ていねいに確かめをする」という考え方にシフトするといいです。

 

計算ミスを減らすためのヒント

テストを受けるときは、程度の差はあれ、どの子どもも緊張しています。緊張のあまりミスをしてしまう子どもも少なくありません。家庭でじっくり時間をかけて考えることも大事ですが、時には本番さながらの条件のもとで、問題に取り組んでみることもお勧めします。予行演習を滞りなく行なえば、落ち着いて本番を迎えられます。

(1)答えを出すまでのプロセスを見る

 計算をするときには筆算は必ず書いて、消さずに残しておくこと。どこでミスをしたのか、プロセスに沿って見直すことができるからです。中でも位取りを間違えてしまうと、せっかく理解しているのに点数に結びつかないという、悲しい思いを繰り返すことになります。ですから、普段からマス目のノートではなく、白紙のノー卜を使うようにします。マス目に頼ると、テストのときにうっかりズレていても気づかなくなってしまうからです。白紙に書く習慣をつけておくと、自分で意識して位取りに注意を払うようになります。

(2)自分で答え合わせをする

テストが返却されたら得点だけをチェックするのではなく、ミスしたところを必ず見直します。見直しは、なぜミスをしたのか、どこでミスをしてしまったのか、そして、ミスをしやすいのはどのような問題なのかを、把握するために行なうものです。自宅で勉強するときも、答え合わせは自分で行なうこと。そして、ミスをしてしまった問題を集めて、再チャレンジしてみましょう。こうして自分の弱点を見つけ、その弱点を一つずつ潰していくようにすれば、次のテストには自信をもって臨めます。

(3)時間を決めて簡単な問題から解く

学校では、計算ミスを防ぐためのトレーニングとして、100問の問題を解かせることがあります。易しい問題から難問までとりまぜて、どの問題から解いてもいいとします。制限時間は決めますが、時間内ですべて解くことは不可能です。ただしどの問題も配点はすべて同じ。簡単な問題から解いて いったほうが当然有利ですから、100問をざっと見渡して、簡単な問題を見つけ出して解き始めます。

これは、テスト中にミスを見つけるための、とてもいいトレーニ ングになります。家庭でも挑戦してみてください。

9日 家族の輪は会話から!

9日の魔法の日めくりメッセージです。

家族の輪は会話から! ~楽しくみんなでごはんを食べよう!~

「お喋りしながら楽しく食べる。」
毎日必ずとる食事の時間は、
家族の大切なコミュニケーションの場で、
会話のキャッチボールが出来る場、唯一の家族共通の場です。

会話で心が通い合うと、
何でも話し合える仲になり家族関係が上手くいきます。

テレビを見ながら食事を摂ると集中力がなくなり、

味覚も分からず無関心な子になりますよ。


 2学期4週目の水曜日、週の折り返しです。新型コロナによるストレスに上手に付き合いながら、新しい生活様式が求められています。一緒に食事をすることには、大きな意味があります。衣食住の「食」を司っており、その場での楽しい会話によって「つながり」や「絆」が深まっていきます。朝食や夕食のいずれか一つは、一緒に楽しい場になるようにしていきましょう。大人の世界でも今ではない懇親会があったり、ランチをしたりする(今はできにくい状況ですが)ことは、同じものを一緒に食べて会話することで輪や和が広がったり深まったりします。同じことですね。残念なことですが、給食では会話しないでの食事になっていましたが、ご家庭では会話をしながらの楽しい食事をすすめてください。

算数がわからないことを考える④

4 図形を理解するコツってあるの?

幾何の分野でつまずいている場合、考えられる原因は2つあります。1つは、図形そのものに苦手意識を持っている場合。図形のカタチをうまく描けなかったり、角度の意味を理解していなかったりするケースです。図形のカタチがとれないのは、小さい頃から自分の手で図形を描く機会が少なかったからだと考えられます。

図形の認識を持たせるためには、まずはフリーハンドで描かせます。例えば五角形を描こうと思ったら、ある程度五角形のイメージを持っていなければできません。頭の中でイメージを描き、そのイメージを自分の手で紙に描く練習をさせましょう。もちろん子どもが小さいうちに、一緒に描いてあげるのがいちばんですが、いつから始めても遅いということはありません。家の中にあるものでもいいし、車好きの子どもなら、丸や四角や三角を使って遊びながら描いていくと、いつの間にか図形を描きこなしていけるようになるものです。

そしてもう1つは、技巧的な問題です。コンパスや定規、分度器といった器具の扱い方に慣れていないというケースです。また、線がまっすぐ引けない、途中から二重線になってしまうようなケースでは、指がうまく動かない、力の入れ方がわからないという問題を抱えていることがあります。普段から使わなければきれいな線が書けませんから、器具を使うことを習慣づけてあげるといいでしよう。そのためには、定規もコンパスも、子どもの使いやすいものを使わせてあげましよう。楽しみながら練習すれば、必ずうまくなります。

例えばコンパスならば、きれいな円を描く練習をするのではなく、円を使った模様をデザインしたり、できあがった模様に色付けしたりするといいでしよう。学校でも、コンパスを使ったデザインコンテストを開催すると、子どもたちは本当にイキイキと楽しそうに取り組みます。コンパスや定規を使って好きなキャラクターを描くのも楽しそうです。危険のない範囲で好きなだけ遊ばせてあげると、器具の使い方は格段に上手になります。

図形を描く技能を磨くならば、お手本になるものを用意して、忠実に描き写すという方法もあります。正しいカタチを観察することで、技術的なレベルアップにつながります。

 

図形に興昧を持たせるためのヒント

図形の苦手な子どもは、描く楽しさを知りません。ですから「正しい描き方はこうだ!」などと強制すると、ますます敬遠してしまうでしょう。コンパスや定規などの使い方が多少間違っていたとしても、あえてロをはさまず、いつでも遊べる遊具として手の届く場所に置き、自由に使えるようにしておくのが、図形に興味を持たせるための近道です。

 

(1)描きたいものをフリーハンドで描く

描きたいものが考ったら、それをまずイメージします。建物でも家具でも、いつも見ているアニメのキャラクターでも構いません。まずはなるべく「〇・□・△」で描き表せるような、簡単なものを頼りにして、遊び感覚で好きなようにフリーハンドで描かせてください。もし描いた絵が気に入らなくて自分で修正するようになれば、図形を描く第一段階はクリアしたと思っていいでしょう。

(2)器具を勉強道具として使わない

器具の中でも、コンパスはいちばん扱いにくいものです。種類もたくさんありますから、まずは使いやすいものを自分で選ぶことが大事です。学校では、コンパス学習が始まるときは、事前にコンパスを用意させて、休み時間に自由に使うようにすることで、子どもたちはコンパスを勉強道具だと認識しません。ですから、実際にコンパス学習が始まる頃には、自在に使いこなせるようになっています。家庭でも、楽しみながら使う時間を設けてみましょう。持つところをビニールテープで巻いて太くすることも有効です。

(3)図形のクイズを作成する

図形を使ったクイズやゲームで楽しむことをお勧めします。図形は単純に見えますが、ちょっとした工夫次第で幾通りもの表現が可能です。例えば、紙の上に線をランダムに交差させて、その中から三角形や四角形を何個見つけることができるかを競ったり、目視で角度を推測して最も近い答えを出したりと順に順位をつけるゲームはいかがでしょう。まずは親御さんが作り、慣れてきたら子どもにも製作を依頼してみましょう。ビックリするようなアイディアを見せてくれますよ。

8日 自分は大切な存在!

8日の魔法の日めくりメッセージです。

自分は大切な存在! ~手洗いうがいは大切だよ~

手洗い・うがいを通して、
自分の体を大切にする習慣を身に付けましょう。
手を洗うとは、表裏、爪の間まで気を付けること。
うがいは、喉の奥の見えない汚れを取ること。
見えていることだけにとらわれないで、
自分を大切にしましょう。

すぐに結果が見えないことでも習慣化することで、
自分というものは、外見だけでなく、
”中身も大切なんだ”と分かります。

自分を大切に出来ているようになると、
他の人・ものも大切にする事が出来るようになりますよ。


 2学期4週目の火曜日です。新型コロナウイルス感染予防のための新しい生活様式の中心は、こまめな石けんを使った手洗いやマスクをつけた生活です。また、毎朝の検温を行っていただいています。自分を守ることは、みんなを守ることです。自分のことを守るためには、まず自分自身が意識や自覚をもとにした行動になります。行動化につながるためには、子どもに理由を伝えていくことが大切になります。引き続き、宜しくお願いします。

算数がわからないことを考える③

3 どうすれば『割合』『比率』を理解できるの?

『割合』『比率』の学習は、子どもにとっては大きな壁です。分数や小数の知識が身についていないとなかなか理解できないし、たとえ分数や小数が得意でも、割合や比率に関連づけたりする知恵がないと、「わからない」で終わってしまう可能性もあります。ものの見方には、加法的な見方と、乗法的な見方がありますが、子どもたちは通常、ものの大きさや量を比べるときには「差」を見ています。ですから早いうちから、意図的に「比」で考えられるようにするといいですね。

お姉ちゃんは折り紙を10枚、本人は5枚持っていたとき、「お姉ちゃんのほうが5枚多いね」というより、「お姉ちゃんは、あなたの2倍持っているわね」とか、おやつにクッキーが8枚あって4枚食べてしまったときは、「4枚食べた」ではなく「もとの数の半分になっちゃったね」といった具合です。「何を基準にしているのか」をはっきりさせておく習慣をつけておくといいでしょう。

一緒に買い物に出かけていけば、「果汁30%のジユース」とか「本日全店3割引」といった表示を目にする機会があります。「今日は安くなっている」と言って、さっさと買い物を済ませてしまうのではなく、「なになに?定価が5000円で3割引。てことは、このシャツ3500円ってことね。すごい。1500円も得したね」といった投げかけをしてあげるといいでしょう。このように、割合について馴染むような会話をしていると、実際に授業で習うときに理解するのがラクです。『割合』『比率』という言葉は知らなくても、意味は理解できているからです。

説明しよう、教えてあげようと構えることはありません。例えばテレビを見ていて「あら、消費税が8%から10%になったね。いやだ、大変だわ」といった話題をちょっと取り上げるだけで充分です。子どもが「何が大変なの?」と聞いてきたらしめたもの。「だって100円のノートが、今は108円で買えるけど、10%になったら110円払うのよ」と。「たいしたことないじゃん」と言うなら、「じゃあ、1億の家を買うとして、今なら消費税800万円だけど、10%になったら1000万円よ」という会話でもいいと思います。

 

『割合』『比率』を使いこなすヒント

家事をはじめとして、私たちは日常の中で『割合』『比率』の考え方を使っています。料理の味付け、洗濯時の洗剤や水の量の調整、買い物や掃除、一日の時間配分をするときなど、振り返ってみるとけっこう思い当たります。子どもにもこういった貴重な体験を積ませて、知識を日常の中で生かすことを学んでほしいと思います。

(1)意図的に『割合』や『比率』を使う体験をさせる

例えば、料理のレシピはたいてい4人分で書かれていますが、「このレシピを使って3人分の料理を作るときはどうすればいい?」と、実際に挑戦させてみます。表示されているそれぞれの材料を4つに分けた分量を3倍することになりますが、その比率は変わりません。野菜も、肉も、すべてその割合になるのです。そしてできあがる量も同じ割合です。基になるのは何かを理解した上で、考え方が混乱しないように整理させてみてください。このような経験によって、『割合』や『比率』について正しい見方が身につくようになります。

(2)会話の中に、割合の表現を意識的に挟み込む

新聞やテレビでも、割合や比率はよく登場します。お父さんと一緒に野球中継を観れば、打率や盗塁率、防御率など、比率に関する数字が出てきます。何を基にして、どのような計算で算出しているのかを教えてあげてください。ほかにも、ニュース番組を聞いていると、降水確率〇%、失業率〇%、消費税率〇%とあちこちに貴重な教材が豊富に揃っていることに気づきます。

(3)割合は、実際の大きさや量を意識させる

脳全体を100%として、例えば、お父さんの脳内は、仕事40%、趣味20%、家族20%、お酒10%、スイーツ10%というように、割合を円グラフにするという遊びがあります。『割合』や『比率』がひと目でわかる円グラフは、視覚的に子どもの興味を引くのでぜひやってみてください。このように、子どもから大人まで家族みんなで楽しめるような遊びを通して、割合への理解を深めていくことも、ご家庭においてはとても効果的な取り組みだと思います。さっそく家族みんなの脳内円グラフを作ってみましょう。

7日 無償の愛を満タンに!

7日の魔法の日めくりメッセージです。

無償の愛を満タンに! ~ぎゅ~っと抱きしめ合おうね♡~

無条件に抱きしめましょう。
心を抱きしめることで、
きっと、強がりや意地っ張りな心がほぐれ、
素直な心が戻ってきますよ!
”下の子が生まれた!”
”喧嘩した!”
”叱った!”
そんな時には特に、しっかり抱きしめて愛を伝え、
安心させあげましょう。

今日は7日目、子どもをしっかり抱きしめましょう♡

 2学期4週目、月曜日です。子どもは学校への足が、大人は仕事への足が重い日です。子どもの心のエネルギーが空になると、やる気や意欲はでません。もちろん大人も同じです。心のネルギーを貯める器が子どもによって大きかったり、小さかったりします。器が大きくなった子はときどきで大丈夫ですが、まだ小さい子には沢山のエネルギーを貯め続けることができるようにお願いします。一緒に楽しく食事をする、一緒にお風呂に入る、女の子なら髪の毛をとかす、楽しくコミュニケーションするなど、一緒に何かをすることでエネルギーが満ちてきます。そのときに、頑張って顔晴っていることを伝えていきましょう。